第39話 家出狐
どうも、もふもふを堪能しているミーシャです。
今は目の前の狐の女の子とお話の最中です…
「…で、何処から入ってきたの?」
「そ、それは…ひゃうん、て、てん…ふひゅっ!?」
『…マスター、獣人の尻尾は敏感なので…』
そうなんだ…なんかごめんね?いや、待てよ?今は私も一応獣人何だけど…別に触っても何ともないんだけどなぁ…あ、また無意識にもふってた。
「あー…もう話せる?」
「は、はひ…」
この狐の女の子は、天狐 鈴というそうです。
…話を聞いてみると、どうやら転移魔法で私の部屋に入ってきたらしいんですけど…
『転移魔法で…?しかし、あの魔法は見ている範囲内にしか転移できない筈…』
ん〜…ヴェスタちゃんが考察モードに入っちゃった…
「えっと、何でお家じゃなくて私の所に来たの?」
「それは…お家には、戻りたくないの…」
鈴ちゃんは耳をぱたんと垂らして俯いてそう言いました。
…うぅむ、何か訳ありのようです。
「家の人とか心配してるんじゃない?」
「あうぅ…でも、まだ帰りたくないの…」
“まだ”って事は、満足すれば家に帰るってことかな?
「じゃあ、何かしたい事とかある?」
「えっと…あ」
きゅるるぅ〜と、何処からか可愛らしい音が聞こえてきます…おや?鈴ちゃんの顔が赤いですよ?
「…ご飯食べる?」
「…は、はい…」




