第22話 偽ギルドマスター
戦闘回です!!
どうも、現在鉱山都市:アルカナムのギルドマスターと対峙しているミーシャです!?
何故こんな事になっているのかと言うと…
一時間前…
「やって参りました、鉱山都市:アルカナム!!」
『マスター、テンション高いですね?』
そりゃあそうでしょ?鉱山都市という事は、それ即ちファンタジー金属があるという事ッ!!ミスリルにアダマンタイト、オリハルコンにヒヒイロカネ!!
「それに…」
それに、ヴェスタちゃんに変身する時に胸が色々とヤバそうだからそれを隠す防具が欲しいんだよなぁ…アイテム:クリエイトで作れるし、ミスリルって鉄より軽いらしいからそれが欲しいな…
『ん?どうしたんですか?』
「いや、何でも…そういえば、私のランクアップ試験を受けるには近くの主要都市じゃないと駄目みたいだしね…というかご指名だったから」
まぁ、なんたってDランク冒険者がCランク級のオークとBランク級のオークジェネラルを倒したんだから、それはランクアップあるよね…
「…そういえば、ヴェスタの聖剣って何の金属で出来てるの?」
『これですか?これはオリハルコンですね』
おりはるこん?え?私が手に持ってるのってファンタジー物質の代表格の?
『マスター、ギルドに着きましたよ?』
「あ、うん…」
扉を開けて中に入ると、すっごい視線が刺さります…怖っ。その視線を無視して受付の人にギルドマスターの紹介状を渡して、鉱山都市のギルドマスターに会うことになりました。
「…座れ」
「あ、はい…」
私の目の前にはスキンヘッドのゴリゴリマッチョの大男がいます…何この状況。大男は私の腰にかけた聖剣をちらりと見て、鼻で笑います。
「はっ、どうせその武器の性能で倒しただけだろ?」
はぁ?何コイツ、凄いムカつく…というか倒したのは私の実力だし、その時はまだヴェスタちゃんとは出会ってなかったんだから…
『マスター、落ち着いてください。感情的になると足元を掬われます』
私はヴェスタちゃんの言葉に落ち着きを取り戻します…そうだ、こんな何も知らないタコの言う事なんて耳を貸す必要はありません。
「誰がタコだゴラッ!!」
「あれ、声に出てました?でも先に喧嘩を売ったのはそっちですよね?」
「上等だ、闘技場に来いッ!!ランクアップ試験を俺が直々に審査してやるッ!!」
そうして、今に至ると…
闘技場にはかなりの数の冒険者がいますね…皆さん暇なのでしょうか?
ギルドマスターの武器は大剣だけど、その武器が非常に厄介で…
開始早々、ギルマスは私めがけて大剣を投げ飛ばして来ます。私はそれを何重にもしたストーンウォールで防御しますが、かなり深くまでやられました…当たってたらと思うと恐ろしいですね。
「帰還せよ、【魔剣:グドロス】!!」
その言葉と同時に大剣はギルマスの元へ戻って行き、ギルマスは大剣片手に特攻して来ます。ギルマスの足元にストーンウォールを使用して転ばそうとしますが、それを上回る蹴りがストーンウォールを破壊して無効化されます。
「ストーンバインドッ!!」
「無駄だッ!!」
ギルマスを石の鎖で拘束しましたが、その力に捻じ伏せられて砕けます…え、チートじゃない?
「ウォータージェットッ!!」
「フンッ!!」
隠した右手で水の上級魔法、ウォータージェットを使いましたが、ギルマスは大剣で難なく防ぎます。うそーん、確かに溜めが甘かったけどこの威力ならただのオークくらいなら倒せるんだけど…
「テメーを潰すッ!!」
あ、駄目だこの人、審査する気ないじゃん。接近戦で勝てる気しないし、これは私じゃあ倒せないかな?私なら…ね?
「ヴェスタちゃん、お願い」
『ハァ…ちゃんとした審査なら、私は手を出さないつもりでしたが…これは審査になってません、ただの虐めです』
という訳で、ヴェスタちゃんと選手交代、私は上空で観戦させてもらいます!!
ヴェスタちゃんが憑依した瞬間、私の白髪が腰までおろした眩い金髪に変わり、琥珀色の瞳は青色に、淡いフード付きコートを着ています。ヴェスタちゃんは腰の聖剣を左手で抜き放ち、その切っ先をギルマスに向けます。
「審査とは名ばかりに、自分の怨念を優先するとは…それでもギルドマスターですか?」
「うるせぇッ、死ねッ!!」
ヴェスタちゃんは、ギルマスが繰り出す猛攻を涼しい顔で弾き、受け流し、華麗に避けます。
「ちょこまか逃げてんじゃねぇッ!!」
「そうですか…では、遠慮なく」
ヴェスタちゃんは、ギルマスが振り降ろそうとした大剣を右手で掴み、がら空きとなった足元に左脚による蹴りを放って転倒させ、〈身体強化〉を使いギルマスを闘技場の石レンガの地面にクレーターが出来る程の威力で踏みつけます…勿論その光景に、観客は騒然。
「ガハッ」
「ぬるいな…まさか、主要都市のギルドマスターがこの程度だと…ハァッ!!」
「うッ…少し待ってくれないかしら?」
ヴェスタちゃんがギルマスヘ冷めた視線を向けていたのに、急に後ろへ向き腕を振り抜くが、何か見えない壁に阻まれているかの様にその腕がピタリと止まった。そこから空間が揺らいで、透明な壁と一人の女性が現れました。
『あの尖った長い耳…エルフだッ!!』
私がエルフに感激していると、ヴェスタちゃんは…
「貴様は誰だ」
『ヴェスタちゃんって、機嫌悪くなると口も悪くなるよね…』
「私は鉱山都市:アルカナムのギルドマスター、ソフィア…それで、貴方が足蹴にしてるソイツは“副”ギルドマスターのダイド、元Aランク冒険者よ」
…どうやら、あのタコさんはギルドマスターでは無かったようです…
本当なら水の上級魔法、ウォータージェットを使用した時点で合格なのですが…タコさんは審査など端からする気は無かったようです。




