第100話 救世主3
不思議な女性と出会って暫くしたある日、アリシアはその女性の部屋の前に来ていた。
「仕方ないですね…開けますよ?」
ガチャと開けると、閉め切ったカーテンを開けて日差しを入れる。そして、ベッドの上で不自然に大きく膨らんだ毛布を剥ぎ取る。
「ふみゅっ…」
「もう朝ですよ?起きてください!!」
「んぅ…ん」
「へ?ちょっ…!!」
女性はアリシアごと毛布を奪い取り、身体を押し付けるように腕と脚を絡めて抱きしめる。
「はぁ…」
「ひゃっ!?ちょっと…んっ」
女性はアリシアの細い腰のくびれに腕を回し、くぐもった声を聞きながらもう片方の手を下に伸ばしてスカートのーーー
「おはよーっ!!」
「ミーナ!?ひゃっ!?」
「ん、おはよ」
小さな少女が入ってくると、その瞬間にアリシアを抱きながら上半身を起こして、女性は挨拶を返す。
「お姉さん、アリシアお姉ちゃんと何してるの?」
「えっ、えっと、これは…」
「ん?寒いから、抱きついて暖まってる」
「〜〜〜っ!!」
女性はアリシアを抱き寄せながら、その華奢な肩に顎を乗せて目を細めながら頬ずりをする。その間、アリシアは何かを堪えるような声を出しながらぴくぴくと震える。
「ふ〜ん、そっか!!あっ、しすたーが朝食の準備を手伝ってほしいっていってたよ?」
「ん、分かった」
「じゃあね〜」
少女がドタバタと階段を降りていく音を聞いた後、アリシアは女性の拘束を解いてベッドの上で距離をとる。
「む、なんで離れるの?」
「なんでもなにも…ッ!!ちょっ、なんでまた触るんですか!?」
「むぅ…最近、嫁とご無沙汰だから…」
アリシアは太腿を撫で回す女性の腕を掴みながら引き剥がして抗議するが、全く反省の色が見えない。
「というか、結婚してたんですか?あと、お嫁さんって…?」
「も〜っ!!アリシア姉さんたち、まだいちゃついてるのっ!!」
「別に、そういうわけじゃ…」
「うぅん…アリシアが甘えん坊で、離してくれなくて…」
小さな少女がぷんぷん怒ってやってきて抗議する。アリシアは誤解を解こうとするが、女性はしおらしく振る舞う。
「誰が…っ!!」
「なら、早く手、離して?」
「ーーーっ!!」
アリシアは女性の手を引き剥がす時に、腕を掴んだままであったため、第三者から見れば状況的には女性の言い分が通ってしまうだろう。
「もうっ!!まだいちゃつくのっ!?しすたーが怒ってたよ!!」
しかし、そこは純粋な子供…二人のやり取りをイチャついているとしか見ていないため、全く効果がなかった。




