オタクと幼なじみ
俺たちを呼ぶ声の主は俺の幼なじみで和真の彼女の遠藤夏美だ。
彼女は俺と家が近所で幼稚園に入る前からの付き合いだ。ミディアムショートの茶髪に健康優良児のような体。俺と同じ陸上部に所属していて女子のエースだ。可愛いらしい顔つきで紗良とは違うベクトルで美少女だ。だが、まぁなにがとは言わないが紗良に比べて小さいのが残念なところだ。
ここまでで気づいた人もいるかもしれないが和真と夏美は二人とも茶髪だ。これには訳があり以前。
「そうえば和真ってどんな子がタイプなんだ?」
「ん〜そうだなぁ〜チャラくて元気な子かな」
「夏美は?」
「私!?私はそうだね〜私もチャライイケメンかな」
こんなやりとりの次の日二人揃って髪を染めてきた。前々から両思いであることはお互いに相談されていて知ってたいたが、この時に関しては少し引いた。
まぁそんなこんなで今はラブラブのカップルだ。
「悠太と和くん夏休みの予定なにかある?」
「オタ活」
「悠太ぁお前なぁ」
即答した俺に和真が呆れた声をあげる。
「まぁオタ活はともかく基本部活かなぁ、空いてる日もあるっちゃあるけどお盆は親戚の家行ったりしなくちゃいけなくてなぁ」
「そっかぁー、じゃあ暇そうな悠太ちょっと付き合ってよ」
「なんでだよ!俺だって部活あるわ!サッカー部よりは忙しくないけど」
人を勝手に暇人扱いしないでもらいたい
「えぇ〜いいじゃん、どうせ部活は一緒なんだしそれに、今年は早いうちに宿題終わらせたいんだよ〜手伝ってよ〜、悠太もはやく終わられた方がオタ活に集中できるよ〜」
「ん〜まぁ、そうだな」
「よし!じゃあけってーい」
「というか、彼氏いるのに男子と二人だけっていいのか?」
「まぁ悠太だし」
いくら幼なじみでもお年頃の男子と二人きりはまずいだろ
「そうだな、悠太は夏美より頭いいし、他の男と夏美を二人きりにするのは許せないが親友で夏美の幼なじみの悠太なら大丈夫だろ」
こうやって信頼されているから夏美を襲う気にはならない。いや、信頼されてなくてもいくら幼なじみで可愛いからといってむやみに襲ったりはしないよ!?
「じゃあ、夏休み最初の日曜日悠太の家行くねー」
そう言って夏美は女子たちの輪の中に戻っていった。
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