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さまざまな短編集

水雷屋の才能

作者: にゃのです☆

 魚雷一本当てるのは至難の業だ。

 方位、射角、艦の速さ、動き方、天候、波だって影響してくる。

 これにプラスして絶好の撃つ場所を導き出すため、面倒くさい計算をする。

 なんで、こんなに面倒なことをしてまで水雷屋になったのか。

 それは、一撃の威力は戦艦砲弾以上の破壊力を持っている。

 ただし、命中率は低い。

 今日もその命中率を少しでも上げるために訓練をする。


「面舵二〇度、標的まで距離三〇。魚雷発射用意」

「ヨーソロー」


 艦が変針する。

 標的に対して艦が横を向く様に操艦される。

 艦長は悪い操艦はしていないし、基本的なことを繰り返している。

 あとは水雷屋の仕事。

 場は整えてもらった。


「魚雷発射管旋回完了」

「訓練魚雷発射!」


 一本だけ圧縮空気と共に発射される。

 着水と同時に魚雷は走り出す。

 標的に向かっていると思うけど、やはり、命中の判断は標的の乗員のみだ。

 命中すれば赤い旗が上がるが……。

 

「まだ、か」

「着弾までは距離的に約三〇秒ほどでしょうか」


 三〇秒たっても一向に旗が上がらない。

 ということは。


「外れたか」

「ですね」

「魚雷の命中率はすこぶる低いな。訓練でもどうしてもこればかりは……」

「精進します」


 水雷屋としては悔しい限りだ。

 でも、訓練はこれからどんどん続く。

 感覚を掴んでおけばよいか。

 艦長も付き合ってくれるというし。


 それからも技術向上の訓練は続いたが、向上は見込めそうにないらしい。

 これが才能ってやつか……。


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