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七不思議

登場キャラ―全員

目線―主人公

「天気と時間がちょうどいいんで皆さんの中学校の怖い話を話しましょー」

…香織ちゃんそういうの好きだったんだ…。 ついでに皆委員会やら部活やらで5時半の今も教室に残っている。ていうか香織ちゃんが呼んだ。 天気は雨。少し肌寒いのがまた怖いというか…。

「…じゃあ俺いる必要なくないか?」

「だってなんか一番怖がりそうだしー?」

香織ちゃんと高坂君は中学おんなじだったね…。 高坂君の知ってる話は香織ちゃんも知ってるだろうな。

「あはは、なんとなくわかる気もするよ。 でもおれ達の学校にはあんまそういうの無かったなー。何年も前の自殺者の幽霊が屋上に来た人を突き落すってのしか知らない」

…充分怖いよ? 危害加えるタイプのは嫌だよなー…。

「え、そんなんあったん?知らなかった。 俺は木工室ののこぎりが勝手に動いて人を切るとかそういうのは知ってたが…」

「うん、あったらしいよ? あんときのもそういう噂だし」

「じゃあ信憑性低いな」

…あんときのってこの前話してた自殺しかけた生徒の事かな…。

「梨佳の学校は?なんかあった?教えて教えて」

「私の学校はー…、七不思議があっただけで普通だったなー」

「へー!やっぱ七不思議って多いんだね!うちにもあったよ!」

「へー…、どんなの?」

…と聞いてみたけど私怖い話苦手だしなー…、多分普通だよね、うん。

「えーっと、『樺根様』っていうトイレの妖怪と、体育館で友達と話してると一人増えてるってのと、音楽室のオトナシ先生と、保健室に一人でいると現れる女生徒と、『赤江』と、校庭から異界に行く方法と、廊下の死神ってやつ。…で合ってたっけ?」

「あ、ああ…確か」

…全っ然普通じゃなかった! 聞いたことある感じの2~3個しかなかったし! あと名前だけじゃほとんどわかんないのあったし!

「俺はオトナシ先生と廊下の死神と赤江が怖かったな…」

「あはは、私はそれそんな怖くなかったなー。赤江は妙にリアルで嫌だったけど」

…うわあ怖いのわかり辛いのばっかりだ…。 赤江って何なの?

「…ねえ、それってどんななの?」

「ああ、名前だけじゃわかり辛いよね…。じゃあ時間かかるし特にわかり辛いのだけ説明するね」

「うん、有難う」

でもちょっと怖い…。

「『樺根様』っていうのは、トイレの一番奥にいるらしくって、見た目は骸骨なの。でね、授業中にそのトイレに入ると、樺根様が出てきて、骨以外のどこか体の一部を取っていくっていう。んで、自分自身の身体にくっつけていってるらしいよ。でも取ったとこから腐ってくからずっとそこにいるんだって」

「…グロテスクだよそれ…」

「確かにねー…。 んでオトナシ先生っていうのは音楽の先生だったらしくって、遅くまで1人で練習してる子には指導してくれるらしいけど、楽器を乱暴に扱う人は耳か腕を切り落とすっていう話だよ。」

「俺はふざけてたかんなー…、そういうのは結構嫌だった」

「ああ…なるほど…」

どうしよすごい納得いった…。 わかんないのはあと2個だな…。

「んで、廊下の死神ってのは、夜中廊下に現れて、質問してくるの。答えられなかったらあの世に連れてかれるんだって」

「夜中ってのが信憑性薄いな」

うん、そう思ったけど言わないであげようよ…。

「まあね。でも赤江は時間フリーなうえに場所も校舎内ならどこでもOKっていうお手軽怪談だよ」

言い方ほかになかったのかな…。香織ちゃんこの話だけは嫌だみたいなこと言ってなかったっけ…。

「…それはすごいな。どんなんなんだ?」

「えっとね、呼び出す系のなんだけど、呼び出して人の名前を言うとその人を殺してくれるんだけど、そのあと赤江の本名を言わないと学校から出してもらえなくなって結局殺されるんだって」

「へえ。 それのどこがリアルなんだ?」

「それがね、8年前ホントにそういう事件があったんだ。学校の先生が殺されて、生徒も3人殺されたらしいの。一人だけ生き残ったんだけどその人も精神病院行き」

「怖ぇよ。でも変質者じゃないのか?」

「多分違う。先生もそういってるし、赤江は斧で人を殺すらしいんだけど、その4人も斧で首を落とされてたって」

「斧は新情報だぞ。そして首を落とすとは猟奇的な…」

赤江怖い! …というか、

「ねえなんで赤江なの? さんとかはつけないの?」

「あー…、確かに。皆赤江って呼び捨てだったし、考えたこともなかった。 高坂なんか知ってる?」

「いや…。知らねえ」

…なんか怖いなあ…。 もう6時になっちゃってるし…。

「…ねえ、もう暗くなったし帰った方がよくない?」

「うん、そうだね…。 じゃあお開きに…、なんか聞こえない?」

「怖がらせるようなセリフを言うのはやめろたとえ事実でも無視すれば何とかなるだろ」

…そう来たか…。 でも確かに近付いてきている気がする…。

「…どうしようちょっと怖い」



   ガラッと急にドアが開いた。

「!?」




「お前ら何してんだー」

「教室で怪談大会してましたー」

「そうかーそういうのは家でやれよーとっとと帰れ」

「了解でーす」

先生だった…。 怖いよ、そして三谷君冷静すぎて私たちまで大人しくなってるよ…。

「というわけで、帰るか」

「うん…」

…今日は赤江とかが夢に出るかも知れない…。

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