【笑いの攻撃性について】
はいどうもこんにちは。
冒頭からいきなりですいませんが、
『笑い』とは本来【攻撃的】なモノです。
元々が『獣が牙を剥く行為』に端を発するため、
『笑い』にはある種の“残酷性”と“排他性”が存在するのかも知れません。
我々が普段見ている『笑い』の過半数は、
「死ね!」だの「殺すぞ!」だの「ハゲとるやないかい!」等の、
人を攻撃したり揶揄したりするモノが非常に多いです。
だがソレが「虐め」か? と問われれば
そう感じる人もいるというだけの話で
類似はしていても本質的な意味合いは【違う】でしょう。
例えば『お笑い芸人』の方はソレでお金を貰っているのであり、
差別的な事を言っていても『見る人を楽しませる』のが目的であり、
【悪意】を持って「死ね」だの「殺す」だの言っているわけではありません。
逆に本当に本気で相手が憎くて言っているので在れば
ソレは『笑い』になりません。
それこそ【虐めの嗤い】と一緒であり
その【犯罪行為】を心から楽しめる者は少数派でしょう。
ツッコミで頭を叩いたり腰を蹴ったりはしますが、
「傷」になるほどの強さでヤったりはしないのと同じ事です。
要するに【悪意の有無】とソレに準ずる
【バランス感覚】の問題なのだと想います。
本当に「相手」が傷ついたり望んでいない事をすれば
ソレは『笑い』ではなく【虐め】になってしまう。
しかし少しの【悪意】の存在も許さずネタを構築すれば
ソレは逆に『笑い』にならない。
よく若手芸人が開けた場所で【爆破】を受けながら
慌てふためいて逃げているシーンがありますが、
ソコに【悪意】は無いか? と問えば答えは「NO」でしょう。
しかし本当に若手芸人が怪我をしても血を流しても
構わないという体で【爆破】を行えば、
ソレは『笑い』ではなく【虐め】です。
故に「ライトノベル」で『笑い』を描く際も、
その『客観性』と『俯瞰的なイメージ』を持って、
【悪意のバランス】が行き過ぎていないか
厳密にチェックする必要が在るという事です。
多過ぎれば【虐め】になるし、逆に少な過ぎれば『笑い』にならない。
故にヒロインがただ主人公に暴力を振るっているだけのシーンは
『笑い』ではないのです。
まぁ、ソレは単純に作者に“笑いのセンス”が無いだけですが……('A`)