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『悪意の喪失』



『ごちゃまぜなんだ……皆、両方持ってる……

『愛情』も、【悪意】も』


『みんな自分の【悪意】から眼を逸らし過ぎさ。

だから、本当に正しいものや美しいものが、

解らなくなってしまったんだ』




 上記は昔好きだった作家の作品内での言葉です。

 往々にして「ストーリーもの」を創る場合、

大概主人公は基本、『善人』として描くでしょう。

 そりゃキャラによっては無口だったり我が強かったり短気だったり

破天荒だったりするでしょうが、

その内面(精神)まで【悪】として描く事は珍しいと想います。

 しかし存外、この基本で簡単そうに見える『善人を描く』という作業は、

実はかなり難解で高等技術だとも云えます。

 解り易いのは【キャラクターの炎上】で、

往々にしてよくあるのが

【善人そうに見えるヤツが実は最低最悪のヤツだった】

というパターンでしょう。

 どこの伊〇誠だ、キ〇・ヤ〇トだという話ですが、

その作者自身は『善人として描いている』んです。

しかし実際にヤってる事は【最低最悪】ですから

ソレが余計に読者のヘイトに火を()べてしまう結果となります。

 リアルで炎上する人間もそうですが、

【自分が悪いと思ってないから】反省も謝罪もせず

いつまでも燎原(りょうげん)の火のように話が鎮火しないのです。

 これが所謂人間の『善性』の孕む【危険性】

 逆説的ですが【正しいだけじゃ正しく生きられない】んです。

 この視点を持って『キャラ造形』に勤しんでいるライトノベル作家は、

残念ながら然程いないようです。

 逆にこの視点がないから

【最低な事を当たり前のようにやっているラノベ女】

ならかなりの数散見されました。


 ドラゴンボールで有名なセリフ、


『いい加減にしろクズ野郎……!

罪もねぇ者を、次から次に殺しやがって……ッ!』


 結局の処、この「強ければ良い」或いは「可愛ければ良い」

という思考形態が、『孫悟空型』ではなく【フリーザ型】の

()()()()生み出してしまう大きな要因と想われます。

 どうでしょうか? 「セーラー服を着た」フリーザって、

存外ラノベに多くないですか?


挿絵(By みてみん)






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