【例外の一般論へのすり替え】
はいどうもこんにちは。
いきなりですが「清潔な温室でしか育たない種」を1000個、
【淀んで腐敗しきったドブ川】に投げ込んだとしましょう。
その内の、まぁ10個くらいは「発芽」するかも知れないですが、
しかしソレはあくまで『例外』でありその一事をもって
『どんな場所でも花は咲く』という【暴論】は成り立ちません。
その内の「990個」は腐り果てて死んでいるからです。
似たような言葉で
『どんな苛酷な環境でもまともに育つ人間はいる』ともあります。
大変結構なコトですが裏を返せば
殆どの人間は【まともに育たない】と暗に認めてしまっているのです。
「環境で悪人になっただと? ちがうねッ!!
こいつは生まれついての悪だッ!」
そんなコトは誰にも解り様が無いのです、
「人間」は心も体も著しく【脆い】存在であるのですから。
『例外』を【一般論】にすり替えるやり方は創作の世界でもよく使われています。
「宗教」などでもそうでしょう、
単純に「耳触り」が良いしセリフに「インパクト」も生まれます。
だがソレだけです、物事の『本質』からは外れているし
その『成否』も定かではない。「詐欺師の言葉」はいつの世も耳触りが良いモノです。
【自分が騙されている】と気づかない者すらいます。
故にその「前提」に従ってストーリーを構築しなければ、
最終的に生まれるモノは【真実】ではなく「虚実」になってしまいます。
美しい「虚実」ならまぁ良い知れないですが、
実際は【ある種の人間が酒色に耽る虚実】でもあります。
本当にそんなモノが描きたいのでしょうか?
なればもう、勝手にするがよろしいでしょう……('A`)