『2000年代ライトノベルに於けるある種の共通性』
昨今は『異世界転生』を始めとするRPG的ファンタジーが
ライトノベルの主流ですが、その一昔前のライトノベルというと、
萌え、ラブコメを含有した【現代ファンタジー】が主流でした。
とは言ってもそのフォーマットはどれも大体同じで、
簡単に云ってしまえば
【学校に行きながら放課後未知の敵と戦う】
というものが多かったように記憶しています。
そしてコレって何かに『似てる』なと想ったのですが、
何の事は無い、漫画に於ける『不良もの』と
フォーマットは殆ど同じだったわけです。
単純に放課後「喧嘩をする不良」が『女の子』に変わっていただけで、
彼らの振るう【暴力】が『魔法や超能力』に挿げ変わっていただけです。
コレは2000年代のライトノベル作家が、
「ビーバップ・ハイスクール」や「ろくでなしブルース」等の
『不良ブーム』直撃世代だったというのも無関係ではないでしょうが、
【やたらヒステリック】【暴力的】【排他的】【身内 (組織の)には甘い】
【他者を見下す】【能力 (暴力)の無い者は更に見下す】
という『共通点』が多いのも、元は『不良』だと考えれば
あぁ、なるほどな、と合点がいく所です。
『不良モノ』にもきっちり「恋愛」要素は含有されてますし、
その殆どがもう死語になりつつありますが
所謂「ツンデレ系」というヤツでしょう。
コレは邪推かも知れませんが
【髪の色がカラフル】なのも、
もしかしたらこの系統を汲んでいるからかも知れません。
故に我々が「2000年代のライトノベル」に抱いていた
ある種の拒否感や嫌悪感は、【反社会的なモノ】に対する
拒絶反応だったのかも知れません。
同ジャンルを全否定するつもりはありませんが、
「ヤクザもの」や「不良もの」や「闇〇ウシ〇マくん」は
読む人を選ぶ、というのもまた事実であるわけです。