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【尊厳の疵痕Ⅱ】





 続けます。

『作品に罪はない』『理屈と感情は分けて考えるべき』

とは云いますが、人間は【感情で動く生き物】です。

 故に創作の評論家でも専門家でもない

【大多数の人間】は【感情(イメージ)に引きずられて】作品を観る人が殆ど。

 ミュージシャンでもアイドルでも、

【下衆で下劣な事件】を犯したら、

()()()()()()()()()()()()()()()()()でしょう、

その人物も楽曲も。

 良い悪いの話はしてません、

ただ人間にはそのような『傾向』が在り、

機械のように【感情を無視してモノを見る事は出来ない】

というだけです。


 以上を以て、だから『悲しき過去』に【強〇事件】は含まれない。

 作品としてもキャラとしてもソレは「プラス」に働かないからです。

 ではどうして当該事象はそのように【負のイメージ】を引きずってしまうのか?

 ステロタイプな見解だと『(けが)れ』を感じるからだと言いますが

ワタシはソレにずっと ❝異和感❞ を持っていました。

 物事の()()ではあるかもしれませんが

しかし『概要』ではない。

 だってもし【強〇された女性】が眼の前にいるとして、

果たしてその人を『穢れてる』と感じるでしょうか?

 冒頭の〇〇男のように【自身の悪意が異常な人間】

ならそう感じるかも知れませんが、

大多数の良識在る人は()()()()()()()()()()

 寧ろその事実を知ったのなら、

【痛々しくて見てられない】

が、本当の処ではないでしょうか?

 コレが表題に於ける『尊厳の破壊』ソレに伴う【犯罪の疵痕】

 実在の【本当(ほんとう)疵痕(きずあと)】とは、

アニメや漫画のようにスパッと『綺麗に切れる』モノではなく、

非常に惨たらしく生々しく毒々しく

【直視出来ない】モノ。

そしてその醜い痕を遺したまま【二度と元に戻らない】モノでもあります。

深刻な『後遺症』を残すモノでもまたあります。

 創作で読者が『許容』出来るのは【後で元に戻る()()】のみ。

精神的ダメージに於いては『尊厳の破壊』が起こらないまでとなります。

 虐めなどにより【人間の尊厳を破壊された者】は、

その惨たらしいミエナイ【疵痕】を一生抱えて生きていく事になります。

『全身疵だらけの女性ヒロイン』なんていませんね?

 その生き様は立派かも知れませんが

【読者が見てられなくなる】からです。


 さて、冒頭から大分離れてしまいましたが、

【他者の疵痕】とはその人間の本質を測る

一種の『試金石』なのかも知れません。

【悪意ある人間】には蔑んで当然の【穢れ】として映り、

()()()()()人間にはまるで自らの疵のような

(いた)ましさ』となる。

 『深淵を~』の格言ではありませんが、

人は他者の【疵痕】を通して『自らを』()ているのかも知れません。


挿絵(By みてみん)



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