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【肉体と精神の類似性 ~性悪説の修練~ 】





人間の本性は悪であり、

たゆみない『努力・修養』によって

【善の状態】に達することができる。

~性悪説・荀子~





 はいどうもこんにちは。

 このシリーズでは毎度お馴染みの上記の構文ですが、

ソレに於ける『修養 (修練)』とは、

【格闘技の訓練】のようなモノだ、

と感想欄で返信したのですが、

コレが思いのほか()()()()()()()()ので、

今回少し深堀りしてみようと想い筆を取りました。


 まぁ一口に【格闘技の訓練】とは云っても、

未経験の人、特に女性にはピンと来ない感覚だと想います。

 ワタシも多少齧った事がある程度なので余り本格的な事は云えませんが、

「強くなりたい」とは言ってもまぁコレがキツイ……('A`)

 特に試合形式の「模擬戦」、

競技によって「組み手」「乱取り」「スパーリング」等と呼ばれるモノは、

被るソノ『痛み』に絶句し時に【声も出せなくなるほど】

素でエグイのです……('A`)

 しかし【強く】なるためにはその苦悶の毎日を

幾ら嫌でも繰り返さなければなりません。

 ある種一種の「死にゲー」にも似て、

その『痛い』攻撃を防御したり回避したりするには

文字通り【身体で覚える】しかないのです。

 受ける度に全身が硬直して唖然となるような【痛み】も、

毎日受けてその『抵抗力』を付けるしかありません。

 それ以外に人間が【強く】なる術はないのです。

ナイフや包丁はお金を出せば買えますが、

ソレを乱雑に振り回す人間を【強い】とは云いません。


 以上を前提として『イヤ別に”格闘家”を目指してるわけじゃないから」

という人も多いでしょう。

 しかし冒頭で云ったように、この【強さ】と『善性』とは

非常に似通った ❝類似点❞ が在るのです。

『赤ん坊』を例えに出すと解り易いでしょう。

 生まれたばかりの赤ん坊は、

当然この世の何よりも『弱い』存在です。

正確には【弱いという()()】なのです。

 しかし一生()()()()という事はなく

個人の成長に従い、そして『努力』に従い、

幾らでも【その状態は変えていける】のです。

 コレは『精神』の面でも全く同じです。

【人間の本性は悪】【生まれながらに悪】

つまりは生まれたばかりの時は誰しもが

【悪という状態】なのです。

 では一生そのままなのかといえば

そんな莫迦な話はなく本人の『努力』次第で

幾らでも【変えて】往けます。

 本来嘆く事でも絶望する事でも

人類滅亡を企てる事でも何でも無い事。

生まれたばかりの赤ん坊が「弱い」からといって

心底【絶望】する〇〇はいません……('A`)

 単に()()()()()()()肉体は『弱いという状態』なだけであり、

何の『努力 (修養)』もしなければ

精神は【悪いという状態】なだけの話なのです。

 

 ソレがまるで解ってないラノベ作家はかなりの数散見されますが、

例えば何の『格闘訓練』も行っていない者が

K-1や総合格闘技(MMA)舞台(リング)に上がっても、

ソレは物笑いの種でしかないでしょう。

 単純に「滑稽」ですし非常に「無知蒙昧」ですし

場合によっては「醜悪」ですらあります。

当然ゴングが鳴れば相手になす術もなく

僅か10秒で跡形もなくボコボコにされて

終わりでしょう……('A`)

 コレが『肉体』の場合の話。

しかしソレが【精神】に挿げ変わっても結果 (本質)は同じ事です。

 何の『努力』も『修練』もしてない者が

「善人」ぶった所で、その者と同じ事をしようとした処で

ただただ【醜悪】なだけです。

 当たり前です、肉体と同じように何にも【鍛えてない】んですから、

「偽物の善」はそのまま『偽善』に堕するだけです。

 だって書いてる()()()()全然【鍛えてない】じゃないですか、

自分のその『精神』を。

【悪人】が善人ぶったって、ソレはただの『偽善』なのは当たり前の事です。


 フム、【肉体と精神】、まるで違うモノのように視えて

実はどちらも【同じモノ】なのかも知れません。

 手のつけられない『不良』だった者が、

『格闘技』を通して更生するという美談がありますが、

ソレはその『格闘技の訓練』が、

畢竟(ひっきょう)【性悪説の修練】になっているからかも知れません。


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