【復讐に於ける男性作家と女性作家の大いなる隔たりⅡ】
続けます。
逆に、少女漫画と云えばメインが『恋愛』であり、
バトルモノも無いとは云わないがあくまでサブ、
ソレも魔法少女モノのような血が出ない「たたかいごっこ」が
殆どでしょう。
少女漫画でバキのようなガリガリの格闘シーンがある作品というモノは、
寡聞にしてワタシは見た事も聞いた事もありません。
当たり前と云えば当たり前の話で、
【男】で在るなら自身に『屈辱』を与えた人間の事は
いつまでもずっと覚えており、出来る事なら「血祭り」に上げてやりたい、
そうでしかこの胸の鬱屈は決して晴れないと考えるモノですが、
『女性』にこのような“攻撃性”は希薄でしょう。
どうもここらへんに【復讐】を『赦し』の方向に持っていく
メカニズムが在るのであり、【男】と違って『女性』は、
我々が想うほど“怒り”や“憎しみ”が『持続』しないのではないか?
という推論が成り立ちます。
コレに『体の構造的』な問題も加味する事が出来るでしょう、
男は喧嘩になったら【暴力】に訴えたりしますが、
女性でそうなるのは稀です。
要は『闘争心』の多寡に拠る思考の違いであり、
ソレが闘争の最たるモノ、【復讐】の最終的結論に
大きな齟齬が生じる要因になっていると想われます。