『どんでん返しの意味』
どうもこんにちは。
具体名は避けますが昔ある小説投稿サイトのコンテストで
【どんでんがえし部門】というのがあったのですが、
正に『本末転倒』という言葉が脳裏に刺さったのを覚えています。
某芸人の「押すなよ~!」じゃないですが、
「どんでん返しがあるよ!」と明言してたら
ソレはもう「どんでん返し」ではなくなってしまうのです。
映画、『シックス・センス』の予告で
「この内容を絶対喋らないでください!」と言ったばかりに
皆が皆、「謎探し」の視点で映画を見てしまい
せっかくのオチがモロバレになって
台無しになってしまったケースがありますが、
どんでん返しとは『意外性』なので在って、
「布石」や「伏線」はソレと解らないように配置するモノ。
それを最初からバラしていたら
意外なオチもそうでなくなってしまうのです。
あくまで『ダヴィンチ・コード』のように、
「もう終わり」と見せ掛けて「実は!」
という展開にしないと【どんでん返し】として
機能しなくなるのですよ。
昔ダウンタウンの松本人志さんが
(今はドエライ事になってますが……('A`))
映画評論で、
『ホームアローンは悪人を撃退するのが全部「ネタフリ」で、
最後機関銃で蜂の巣にでもされれば名作になった』
と仰っていますが【どんでん返し】とは本来そういうモノで
読者の『理外の領域』を潜行して刺すもの。
読者にちょっとでも「コレ怪しい」と想わせた時点で
もう【どんでん返し】として成立しなくなるのです。
だから『どんでん返し部門』とやらの全くの意味のなさ。
ストーリーが始まる前に「絶対開けるな!」
と書いてるようなもので正直なんじゃそら……('A`)
という感覚が大勢を占めてしまうわけです。
彼の名作、『寄生獣』が始まる前に
【寄生獣とは人間の事だ!】
とネタバレしているようなモノ、
これじゃどんな優れた作品が応募されても
絶対読者の心に刺さりません。
だって最初にバラしてるんですもん、
本の帯などで「予想のつかないオチ!」
「まさかの大どんでん返し!」等と記載されて、
実際にそうだった試しがありません。
ましてや今のライトノベルは「長文タイトル」が主流ですから、
【進撃の巨人】のように後に『タイトルの意味』で
あっ、と云わせる作品も生まれないようになっていますね、
『構造的』に……('A`)