『努力描写の正解と間違い』 【リクエスト】
*目標を達成するには「ある程度の」根性論。
大きな目標を目指す為にはある程度の「厨二要素」
も必要だと思うのですが、如何ですか?
サッカーの日本代表の選手も“翼くん”たちを目指したからこその今があり、
創作物でもそういうものを描いていきたいと思うのです。
はいどうもこんにちは。
『ジョジョ』の荒木先生がその著書で仰るには、
作品で 【主人公は常にプラスプラスで上がって行かなければならない】
負けて「後退」したり、思い悩んで「停滞」したりするのも
ダメなのでそうです。
コレは何も “戦い” に限った話ではなく
『全てのジャンル』に於いて云える事で、
ワタシの嫌いな「ラブコメ (恋愛) 」など
全部コレに反しているのでその撲滅委員会を組織する事など
識者諸兄に笑って許して戴けると心の底から確信しています。
まぁ例に漏れずソレを書いてるのは
「ある種のおっさん(KNO)」ばかりなので、
【女性に嫌われているおまえ】が何故『恋愛』を書ける?
という意味で端から矛盾の塊なのですが、
ソレも解らぬ厚顔無恥さだから
「萌えも燃えも~」等と自決モノのセリフが吐けるのでしょう……('A`)
そして表題、ある種の『根性論』や『厨二要素』であるが、
コレを作品に活かす事で重要となるのは
やはり【リアリティーのバランス】となるでしょう。
“努力すれば夢は叶う” 逆に “どれだけ努力しても叶わない夢はある”
一見矛盾した事を云っているように想えるが、
どちらも『現実』に存在する以上、どっちも【真実】なのです。
ただ “個人差” があり、
叶う人と叶わない人がいるだけの話であり
『作品』として描く以上、「後者」の人物を描いてはダメなのです、
「後悔」「挫折」「絶望」をテーマにした作品でも無い限り。
『ジョジョ』にも
~一番の近道は遠回りだった~
~大切なのは真実に向かおうとする意志~
等の言葉がありますが、当然ソレらが否定される『現実』も存在するでしょう。
しかしソレこそ【悪い意味での厨二要素】であり、
何もかも天邪鬼に『否定』しているだけでは
当然読んでも不快なだけで『作品』になどなりはしません。
故に重要なのは【バランス】
主人公を “ここまでやったら身体壊れるだろ?” や
“こんなこと誰も出来ない” と想わせるくらい
『誇張』して努力をさせ、ソレを無理やり【説得力】にしてしまう
少々強引な技法を持ってストーリーとして引っ張る術があります。
無論「美少女とのチャンバラごっこ」など
誰でも出来る事を描写しても
【説得力】は生まれず無意味どころか逆効果になってしまいます。
ワタシ自身そのようなフザけたシーンに殺意を抱いた事が
何度もあるのでコレは確信を持ってそう云えます。
代わりに“良い例”を挙げると
『ホーリーランド』の “一日ワンツー・パンチを5000回” や、
『将太の寿司』の “仕事が終わった後、 睡眠2時間で修行”
等がありますが、そのような描写を見慣れていれば、
先述の「ラノベの努力」など如何に世の中を舐めていて、
際限なく自分に甘い、という劣悪な部分が
作品を通して露呈してしまう事になるでしょう。
往年の名作、ちばあきお先生の『キャプテン』などでも
「弱小校」が “強豪校” に勝つには、
【地獄の特訓】をするしかないという描写で
物語の接合性を持たせています。
故に一番ヤってはいけない方法は『主人公を甘やかす』事であり、
作者が “自分を主人公にする” という展開など言語道断であるとも云えます。
『世界一自分に優しい人間』は、
「ラブコメ」を書いているラノベ作家だからです……('A`)