『漫画とライトノベルの歴史的階層』
『漫画』と「ライトノベル」の違いとは一体何でしょうか?
単純に【ヒット力】と云ってしまうともう結論が出てしまうのですが、
漫画は一度ブレイクすれば
日本のみならず『世界中』で評価、称賛を受けるという一点だけでも
もうその“違い”は明白と云った限りでしょう。
そもそもまず『歴史的な成り立ち』に於いて、云っては何ですが
ライトノベルが敵う『階層』にはなっていないのです。
――古くは戦前の『貸本屋』から始まった日本の漫画文化。
ソコに『手塚治虫』という一人の天才が現れ、
更にソレに追随するように藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫、
松本零士、鳥山明など漫画界に綺羅星の如く輝く逸材が続出し、
更にその天才達の描いた名作、傑作、大作群に影響を受けた
若き漫画家が後に続く。
その凄まじい迄の【才能のスパイラル】は今現在でも尚続いています。
どうでしょうか? 果たして上記の天才に比肩するような
『ライトノベル作家』が、
今までただの一人でもいたでしょうか?
もう既にして「最初の段階」でレベルが違う、
野球で例えればメジャー・リーグとリトル・リーグを
比べているようなモノです。
現にワタシもライトノベルは描いていますが、
『尊敬』するラノベ作家はただの一人もいません。
創作者として尊敬しているのは
全部【漫画家】の方です。
まずその『大元』となる『天才』がいない。
キリスト教で云えば『聖書』が無いようなもので
創作を一つの【文化】として考えた場合、
コレはもう致命的と云って良いでしょう。
創作でも芸術でも、まずは『模倣』から始まります。
美術で云えば基本中の基本、『デッサン』です。
もしその『基本』が存在しなければ、【努力の方向性】も定まらず
結果同じ所を堂々巡りし“ガラパゴス化”してしまうのは自明の理です。
では一体何故そうなるのか?
そもそもライトノベルとは一体何なのか?
次回からはその部分をより「多面的」に考察して参りましょう。
PS
【本当にこれが面白い】【こんな作品を自分も描きたい】
漫画はその黎明期からこの『情熱』が在りました。
ソレは『アニメ』や『映画』の世界でも同じでしょう。
では「ライトノベル」では一体どうか?
答えは皆様の考えを尊重致します。
ただワタシには在りません……('A`)