【正義感についてⅢ】
【集団における異物の排除】
その「異物」が往々にして【悪】と呼称される存在であるのは、
ソレらが我々『集団』に対して【傷害】を与えるからです。
故に人間の『防衛本能』から発する『嫌悪感』や『拒絶反応』が
【怒りや憎しみ】へと転化する。
あるモノを口に入れて、ソレが異様に苦かったり不味かったりして
反射的に吐き出してしまうのは、
ソレが【毒】かも知れないという事に対する
『防衛本能』です。
その衝動が、感覚が『強烈』であればあるほど、
やはり【本能】の領域から発するモノだという
蓋然性はここに一定の根拠を以て担保されます。
更に、『自己の安全が保障された状態』でこそ、
人間は【怒りも憎しみ】も存分に吐き出せるという
事実でしょう。
【炎上事件】は『匿名』だからこそ起こるのであり、
本名や住所がはっきりと明記されてしまう状態では、
恐らくそこまでして犯罪者を糾弾する者はいないでしょう。
見るからに【凶悪】な、全身に刺青を施し身体も筋骨隆々に鍛えられた
【反社会勢力(半グレ)】などに対しても、
【捕まっている状態】だから「こいつら〇〇だ!」
「早く死刑にしろ!」などと云えるのであって、
もし『捕まっていない状態』だったのなら、
『怒り』よりも【恐怖】の方が先走る筈です。
『漫画の虐めのシーン』で怒りを感じるのは、
ソレは【自分の安全が保障された状態】だからです。
【現実の虐めの現場】で果たして
同様の『怒り』を抱くことが出来ますか?
残念ながら、怒り、悲しみ、憎しみよりも、
【恐怖】の方が遥かに強い感覚なのです。