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夏のおもいで

 まあちゃんは、小学1年生。

 8月におばあちゃんの家に行くのを楽しみにしていました。

 今日から待ちに待った夏休みです。

 まあちゃんは、8月になるのを首を長くして待ちました。

 やっと8月になりました。

 お父さんの車で出発です。

 おひさまは、かんかん照りで暑いけど、まあちゃんは、うきうきわくわく。

 おばあちゃんの家は、海の近く。

 車の窓から青い海がみえてきました。

「わぁ〜海だ!」

 まあちゃんは思わず大きな声で言いました。

「もうすぐ着くわよ」

 お母さんもうれしそうに言います。

 お父さんが、青い屋根の家の前で車を止めました。

「さぁ、着いたぞ!」

 おばあちゃんが家の中からでてきました。

「いらっしゃい。よくきたねー。まあちゃんも、ちょっとみない間に大きくなったね〜」

「うん」

「暑いから早くお入り」

 部屋に入ると、おばあちゃんが冷たいすいかを切ってくれました。

「さぁ、お食べ」

 まあちゃんは、すいかにかぶりつきました。

 あまくておいしいすいかです。

「おいしい!」

 お父さんもお母さんも、おいしそうに食べています。

「おばあちゃん、海に行ってもいい?」

 すいかを食べ終わったまあちゃんが聞きました。

「いいよ。細い道を歩いて行けばすぐに海にでるからね。みんなで行っておいで」

「よし、行くか」

 お父さんが立ち上がりました。

 お母さんも、

「じゃあ行ってみましょ」

と言うと、外に出ました。

 潮風が吹いてきます。

 目の前に、青い海が広がりました。

「きれいだね〜」

 まあちゃんは、海が大好きです。

 波が打ち寄せてきます。

 足をそっと入れてみました。

 ひんやり冷たい海水が、足をぬらします。

「気持ちいい!」

「水着に着替えてこよう」

 水着を着てから、お父さんと海に入ります。

「きゃー冷たい!」

 まあちゃんは、きゃっきゃっ大喜び。

 海でクロールの練習です。

 バシャバシャ バシャバシャ

 しばらく海で泳いでいましたが、砂浜でみていたお母さんが声をかけました。

「そろそろ帰ろうよ」

 まあちゃんは着替えてから砂浜で、あわいピンク色のかわいらしい貝がらをみつけました。

「かわいい!」

 そっとポケットにしまいました。

 おばあちゃんの家に2日泊まって、今日は帰る日です。

 まあちゃんは、もっとおばあちゃんの家にいたいけど帰らないといけません。

「また冬休みにおいでね。気をつけてお帰り」

 おばあちゃんが手を振ります。

「うん」

 まあちゃんも、おばあちゃんにバイバイしました。



 このごろ、まあちゃんは、おばあちゃんと海がなつかしくて、ちょっと元気がないのです。

「おばあちゃんの家 楽しかったなぁ〜」

 ため息をひとつつきました。

 そのとき、ポケットから貝がらがとびだしてきました。

「あっ、あのときの……」

 まあちゃんは、貝がらを手に取りました。

 貝がらから声が聞こえてきます。

「まあちゃん、夏のおもいでは消えないよ。まあちゃんが大きくなっても消えることはないんだよ。だから元気だして」


 まあちゃんは、窓を開けました。

 潮風が、まあちゃんの頬をなでてくれた気がしました。

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