高鳴る!ゴング
トーラス商会オルムド王国支店の机の上には…1枚の手紙が有った…差出人はロックランド侯爵…今回の騒動を裏から操る男の名だ!…
『どうします?…清水刑事!』原田一曹が問う…
『嫌がらせの対策は考えられる限りは施しましたから…会っても良いのですが!…ひつこく付き纏われると計画に支障が出ますからソコだけが悩み何処ろですねぇ?…』と清水刑事は苦い顔で応えた…
嫌がらせ対策には大公や公爵達貴族に侯爵領産より上質の砂糖とコーヒーを大量に相場の2割安で出すと云うモノと合せて…おそらくは市場に出させ無い為に商会の倉庫に襲撃や放火などが懸念されるので事前にマルクス商会の倉庫を借りて移して在る…
『どうせ悪党が要求して来るのは金と商会の利益の一部を寄越せ!…だろうがな!…』と元木刑事も呆れ顔だ…
『最大派閥の貴族達とは云っても利権と金で成り立ってる有象無象達だ!…大公や公爵に同じ貴族派のランドルフ侯爵を敵に回してまで付き従う気概の者は何人もは居ないでしょう?…』と清水刑事が話した…
3人は手紙に書かれた指定日にマルクス商会の副会長と共に奇襲に備えながら向う事に決めるので在った…
指定日当日…4人はロックランド侯爵家で主の前で跪き主の言葉を待っていた…
『よく来たな!呼び出したのは他でも無い!何やら誤解が有る様だから話しておかねばと思ってなぁ?…』と侯爵が言う…
『誤解と申されますと?…』と清水刑事が問うと…
『ドナルド商会がそなた達がマルクス商会を唆し王国での商いを牛耳ろうとしてると訴えて来たが為に妾は王国の民達を守る為にそなた達との取り引きは危険だと話した事が独り歩きして困った事に口から口で何やら間違って伝わった様なのだ!…』と古狸は飄々と話した…
『それでは我々は侯爵様的にはどの様にしたら宜しいのですか?…』平坦な声で清水刑事が再度問う…
『うむ!…其処で在るが!妾の指示に従い市場に出す量と価格を合わせて貰いたいのだ!…平民共は我々貴族の庇護の下に平和に暮らせている感謝を直ぐに忘れてしまう!…戒めと王国の安定の為には砂糖やコーヒーは貴族の主導で在るべきで…ソコに波風を立てられては困る事なのだ!国王陛下の為にも従えるな?…』と手前勝手な屁理屈で侯爵が問うてきた…
『侯爵様の仰った国民を守る為ならば安く大量に出す事が庶民生活を助ける事になるか?と愚心しますが間違いでしょうか?…』と清水刑事が述べた…
『まぁ〜そう突っ掛かるな!…そなた達が妾に従い其れなりの融通を利かせるならロックランドの名においてドナルド商会を止める事が出来るがどうだぁ?…』とイヤな笑顔でのたまわった!…
『ドナルド商会につきましては大公様を始めに軍閥派の皆様や他の派閥の皆様にもご尽力頂いておりますので!…ご心配無き様に願います…』と清水刑事がキッパリと言い放った…
不機嫌顔を隠そうともしない侯爵は無視して一方的に暇を告げ立ち去る4人で在った…
『よくもまぁ〜アレだけ自分勝手に話せるもんですよねぇ?…コチラが断るとは1ミリも思ってない顔でしたから?…』と元木刑事が“疲れた”と言わんばかりに呆れる…
『こっからが勝負です!…何やら動いて来るならば叩き潰すのみですからねぇ!…』と原田一曹も臨戦態勢で話した…
清水刑事達はマルクス商会を始め!多くの商会からロックランド侯爵の債権を交渉して8掛けで買い取っていた!…襲撃犯を捕らえドナルド商会や侯爵家との繋がりを吐かせれば…国王と大公の名の元で正式な債権者としてロックランド侯爵を裁くつもりでいた!…
実は問題が発生する前にザイルの街のトーラス商会に懸念を報告してた処!協力者のポト氏より軍資金として白金貨300枚…日本円で30億円が送られ資金力を強化してるので出来た力技だった…
闇夜に紛れる時間帯に不審な者達の姿がトーラス商会の倉庫前に集う…その数20人が扉をこじ開けて強引に中に入ろうとする…倉庫内に積み上げられた木箱は石や砂を入れたダミーとも知らずに…
『開いたか?…早く中に入れ!…』指示役の男が促し全員を中に送り出す…
中に全員が入り進んだ先で『パスンっ!パスンっ!パスンっ!パスンっ!パスンっ!パスンっ!…』数多くの抜けた様な音の後に先行した者達が倒れる…
『敵襲か?…』指示役が言うが人の気配は奥に無い!…
現役のレンジャーで在る原田一曹が仕掛けた赤外線トラップで半数が倒れた!…残った10名を囲む感じで扉の外にはトーラス商会の3人に警備隊の騎士30名が逃がさない様に追い詰めていた!…
捕らえられた指示役の男の自白でドナルド商会長と商会に命令したロックランド侯爵の関与が明白となった…国王の名での召喚状が侯爵家にも行っている!最後の戦いに気を引き締めるトーラス商会の3人で在った…
王宮の王の間にて玉座に座る国王の前に跪く6人の男達!…トーラス商会の3人にマルクス商会副会長と間を空けた横にロックランド侯爵とドナルド商会会長が並んで頭を下げていた!…
全員を見据え大公が口を開く…
『今回の一連の件を陛下は重く受け止められ当事者達を召喚なさった……当事者達よ!陛下の御前で在る…嘘・偽りは重罪と心得!真実を語る様に!…』大公の言葉で侯爵達との戦いのゴングが鳴るので在った…




