表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
捨てられた異世界転生者  作者: 猫だるま
転生と転異 其々の始まり
3/61

コルネ村のポト

 ココはトビアス諸国連合の一つ辺境の小国ルト公国の中に有る貧しい農村コルネ村だ!その村の中の小さな教会に隣接した孤児院が俺、ポト10歳の家だ……歩くだけで床がギシギシ鳴り、いつ抜けるかヒヤヒヤでスリル満点のオンボロ我が家である! 孤児院と言っても全員親がいない訳じゃない!貧しい村だから両親が街に出稼ぎに行ってる者なども居て俺も5歳から出稼ぎに出た両親に預けられてたんだけど、流行り病で本当の孤児になっちまった…この我が家には現在21名の兄・姉・弟・妹達がひしめき合って暮らしている。


 6畳程の二部屋に男女に別れて押しくら饅頭の様にして寝起きしているからね!中々ハードだよ。

 そんな俺達を世話してくれる神父さんで院長のザナディル爺ちゃん、無口で物静かだが怒るとめっちゃ怖い!それと通常通いのシスターのマリア姉ちゃん(美人さんで優しい俺の憧れ…)そんな2人にお世話されてる!

あと近所の農家のおばちゃんで孤児院の食事を作ってくれるカルナおばちゃん、迫力満点の肝っ玉母さんって感じかな?大きな笑い声がよく似合う院の守護神ってところ!


 俺の本当の家族は父親と母親と赤子の妹がいたらしい…俺が誕生日前の9歳の頃、流行り病で3人共高みに上がったそうだ……「恨まれてるかな?本当なら家族4人仲良く天国で会えたはずなのに…… 」


 日本で言う処の名字的なモノは平民には無い!詳しく言う場合はコルネ村のポトって感じ!平民も裕福な商家さんなんかは2つ名があるらしいけどね…


 コルネ村は人口は平均で300人〜600人程…上下限があるのは出稼ぎ者だけでなく山に入るドワーフや獣人達に魔獣狩りの冒険者が出入りする為時期で変わるらしい!

西にカイル山脈、北に氷魔湖(万年氷に覆われた氷山の黒き水湖)と云う辺境な国の中でも一番過酷な痩せた土地らしいが出る魔物は強く冒険者にとっては稼ぎ所なのだそうだ…


 痩せた土地だけに畑での収穫だけでは生きていけない、魔物は出るが山の恵みはそこそこ豊かで殆どの家は半農で街に出稼ぎに行ったり、狩人や採取をして生計立てる人や山で採れる鉄とミスリルの鉱山で日雇い人夫をしながら凌いでる人達など、みんな必死に生きている…それだけ厳しい土地だから少ない人口の村民は、肩を寄せ合い助け合いながら暮らしている!“村民皆兄弟”って感じでね!


 コレが目覚めてからの半月間に知り得たこの世界での情報だ!


 あとコノ世界では成人は15歳で、貴族や裕福な商家の子達は12歳から学院に通いそれ以外の一般の平民は12歳から見習いで丁稚奉公に励んで手に職を付けるらしい! 

 その為、10歳からお試ししながら自分の進む道を探すんだそうだ!


 実は昨日、孤児院の同じ歳のアルに『ポトはお試し見習い行かないの?』って聞かれて目がテンになってしまったよ!……「仕事かぁ〜」何が今の自分に出来るのだろうか?ポトは押しくら饅頭の寝床の中で、そんなことを考えながら眠りに就こうとしていた!部屋の外から忍び寄る虹色と金の淡い光に気付きもしないで……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ