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晩恋  作者: サエキタケヒコ
5/11

5 パパ活



 父になってもらえませんかという言葉を聞いた時に頭に浮かんだ言葉は不謹慎な話だが「パパ活」だった。


 私くらいの年齢の男性が汐里のような若い女性と付き合うことができるのはパパ活くらいしかない。


 佐々木がスマホに入れてくれたアプリの中にはパパ活用のアプリもあった。


 佐々木は「若い子が好みなら、このアプリを使った方が手っ取り早いですよ」と笑って私に勧めた。


 しかも、本来のパパ活というのは、ただ会って話をするだけだったらしいが、最近のパパ活というのは、そうではないらしい。


 汐里の店に通いつめているのは食事が美味しいせいにしていたが、汐里に対する恋愛感情が無いと言えば嘘になる。


「ど、どいうことだい」


 汐里は顔を伏せた。


「ごめんなさい。変なことを口走って。やっぱりいいです」


 そう言うと、汐里は小さいキッチンの方に行ってしまった。


 私はグラスを握りしめたまま、汐里の真意が分からず戸惑った。


 店のドアについている鈴が鳴った。


「5人だけど入れる?」


「はーい。大丈夫です」


 汐里が奥から笑顔で出てきた。


 結局、その晩は汐里とそれ以上の話をすることはできなかった。




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