未来へ 社会制度道具論
テレビ等で良く聞こえる「昔は良かった」と言う言葉に私はいつも違和感を感じる。
どう考えても歴史上今の日本は最高に恵まれているからだ、街には美味しい物が24時間売っていて飢える事も無く治安もすごくいい保険制度で気軽に病院にも行ける、過去どんな王侯貴族より豊かな生活を庶民が送れている。ただ確かになんとなく閉塞感というかもやもやした物を皆抱えている気がする。
それは大小様々な問題が山積していてそれが容易に片付く目処が見えず漠然とした将来への不安を感じているからだろう。過去からの柵が呪縛のように私たちを縛りつけさらに周辺は飢えた狼がうろついている。なにが問題なのかどう解決して行くのか、愚か者なりに考えて記す。
人類は時代の移り変わりと共に社会の仕組みを変化させてきた。 狩猟から農耕へそして封建制度から資本民主主義へ、大きく分けるとたった4つ目民主主義になってたった2,300年しかたっていない。社会的な力は科学発明によって変遷する、暴力から資本へそして情報へと軸足が移りつつある。神ならぬ人類は科学発明によって変遷する状況に社会制度が対応出来ずに疲弊して悲劇的な状況を発生させて来た。 変化を拒んだ共産主義はすでに失敗が確定した。 進歩は試行錯誤によってもたらされるが、核兵器を発明してしまった今致命的な失敗は人類滅亡すら有り得る状況に追い込まれてしまった。 つまり今必要なのは、致命的失敗をしない様、社会の仕組みを劇的に変化させる機会と言える。なんだそれは今もやってるじゃないかと言われそうだが、現実問題として時代の変化に制度の変化が間に合っていますか?と逆に問いかけたい。
物を作った事がある人なら分って貰えるだろうが、1度目より2度目3度目と効率や出来栄えが良くなっていく。社会制度は所詮道具に過ぎない、混乱は突然襲ってくるから起こるのだ、前もって分っていれば十分対応出来るだろう。期間としては50~100年に一度程度がいいのではないだろうか。
さてそれはグレートリセット思想としてすでに流行っているが、それは地球単位である。そしていまいち中身がうかがい知れない、富裕層による情報独占によって階級を固定しようとしていると邪推されても仕方ない物だ。 地理的、人種的、歴史的背景の異なる現在の状態では不可能に思える、アニメじゃないが人類が太陽系を行き来する位にならないと不可能ではないだろうか。 現状では国単位で行うのがいいと思う、特に日本は突出した資本家が居らず割と柔軟性のある性質を持っているし、目標が出来た日本人は凄いのだ。百歩譲って議論をするだけでも、現状の何が問題なのかどう変えて行くのか前向きな議論が可能だろう。