第九話 カジノダンジョンの調査とお風呂
第九話
「カジノダンジョンですか? なんですそれは? モンスターも罠もない? それはダンジョンといえるのですか?」
ロードロックへと戻った俺たちは、すぐにギルドへと向かい、奇妙なダンジョンができたことを告げた。
しかし報告を受けた副ギルド長のポレット女史は、すぐには信じてくれなかった。
「確かに信じがたい話ですが、本当にダンジョンです」
尤も、指摘された通りモンスターも出なければ罠もないダンジョンなど、ダンジョンではないとも思う。
「風変わりなダンジョンであることは間違いありません。ギルドとして調査をすべきです」
「わかりました、そこまで言うなら調査隊を出しましょう」
ポレット女史は最終的には信じてくれた。俺の真摯な態度と、これまでのギルドへの貢献を思い出してくれたに違いない。
今日は不在の、俺の親戚がここのギルド長をやっていることとは、きっと無関係だ。そういうことにしておく。
翌日、ギルドの調査隊を引き連れて再度昨日訪れたダンジョンに向かった。調査隊の中には非番だったポレット女史も混ざっている。
少しやりにくいが、彼女がこのダンジョンの特異性を認めてくれれば、ギルド長である叔父さんも話を聞いてくれるだろう。
「ここが件のダンジョンですか」
ポレット女史はできたばかりのダンジョンの入り口を見上げて尋ねる。ダンジョンは昨日と同じままだった。
洞窟のような入り口を下り中に入ると、昨日と同じくやはりモンスターの姿はなかった。
入り口の横にある宝箱も同じで、開けてみるとコインが五十枚入っていた。
「あれ? この前は六十枚だったのに」
ガンツが首をかしげる。
「待て、ここに初回の方に限りって書いてあるだろ? 俺たちはもう二回目だ。そして調査隊は五人。これは調査隊の分だ」
この前コインを使い切ったことが悔やまれる。だが両替出来る。俺が両替機を見るとメリンダが非難の声を上げた。
「まさか、両替するつもり」
「これも調査のためだ」
メリンダに怒られるが、銀貨一枚だけだ。この前は一人十枚以下で、十分増やせたんだから、元は取れると思う。
「確かにモンスターの影はありませんが、どこに潜んでいるとも限りません。隅々まで調査しましょう」
ポレット女史は引き連れてきた調査員。主に罠を発見することに長けた者たちに指示を下す。
「護衛を頼みますよ」
「はい、分かっています」
すぐにスロットに向かいたかったが、まずは調査だ。
今回は調査隊と一緒に来ているので、調査隊の護衛が任務だ。
まずは奥へと続く扉と、景品の交換場所、さらに両替場所を調べる。
「これが景品交換所ですか。飲み物やアイスクリームなんてものまであるんですね」
昨日は試さなかったが、一コインで柑橘類の飲み物が、三コインでアイスクリームが食べられるらしい。だがダンジョンに来て飲み物はともかく、甘いものを食べるものがいるのだろうか?
「しかし空欄が目立ちますね」
確かに、景品にはところどころ空白がある。
「後で増やすつもりなのでしょうかね?」
「かもしれませんね。しかし扉を開けるのには二十万コイン。現金でコインを両替するのは現実的ではありませんね」
ポレット女史がため息をつく。
お金さえ用意出来ればすぐにでも開けることが出来るが、できたばかりのダンジョンにそこまでの価値はない。赤字となること請け合いだ。
「十万コインもシンボルに使うぐらいなら、ほかの物を交換したほうがもうかりますもんね」
たいていの冒険者はそうするだろう。そうなるとこのダンジョン、攻略できないということになる。
「もし攻略するなら、ギルドが出資することになります」
赤字覚悟で攻略に動けるのは、ギルドしかいない。
「なるほど、確かに、これはギルドとしても見過ごせない問題ですね」
通常の方法では攻略不可能。もしロードロックでこのダンジョンが問題になれば、ギルドがやり玉に挙げられることは請け合いだ。このダンジョンの問題に、ポレット女史も気づいてくれた。
「とりあえず景品を交換してみましょう」
ポレット女史は手に入れたコインを使い、ポーションと交換してみる
今回もちゃんと景品が出てきてくれた。
「なら、両替も試してみないといけませんね」
俺は理由をつけて両替を試した。
景品交換と同じく、箱に銀貨を入れて閉める。音がしてから開けてみると、コインが十枚入っていた。
これで遊べる。
ちょっとうれしくなったが、メリンダの視線が気になるので、顔を引き締めておく。
「次は例のスロットを調べましょう」
「なら、実際に見てみるのが一番ですよ」
理由をつけてスロットを調べて遊ぶ。
コインを入れてレバーを引っ張り、何回かやってみせる。その最中に当たりが出てコインが増えた。うれしい。
しかし当たりが出たところで、ポレット女史には止められてしまった。
「わかりました、もういいです。ほかを調べてみましょう」
いい所なのにと思ったが、これは仕方がない。椅子から降りてほかの所を調べてみる。
もう調べるところなどないと言いたかったが、よく見ると、同じスロット台にも違いがあることに気づいた。
スロット台のほとんどが一枚のコインで遊べるのに対し、少数だが十枚スロットと、百枚スロットがあった。
どうやら掛け金が違うらしい。
「掛け金が高い方が、配当が良くなるみたいですね」
女史がスロットに書かれた配当表を見る。
確かに、一枚スロットと比べてみてみると、掛け金が高い方が配当が良かった。手持ちのコインが多ければ、こちらに挑戦してみるのもいいが。かなりの資金が必要だろう。
あとは前と一緒だろうと思っていると、別のところを調査していたトレフとアセルが声を上げた。
「ちょっとこっちに来てみてください」
部屋の端に通路があった。昨日来たときはなかったように思うが、昨日のうちにできたのだろうか?
「何かあったか?」
「ええ、妙なものが」
警戒しながら通路を除くと、通路には四つの扉があった。扉にはそれぞれマークが描かれており、青い色で人の形をした扉が二つ。赤い色で、スカートをはいた人型が二つある。
「中を見てみてください」
「罠か?」
「いえ、そんなものではありません」
トレフが驚いているので、とにかく手前にあった青い人型のマークの扉を開けると、すこし驚く。
「ここはトイレ……か?」
たぶんトイレだろう。図柄でトイレの使用方法が書いてある。疑問形だったのは、このトイレがあまりにも綺麗すぎるからだ。
床も壁も白いタイルで覆われ、とても清潔だ。便器も真っ白な陶器で作られており、シミ一つついていない。
隣の赤い人型が書いてある方を見てみると、こちらもトイレで個室がいくつも並んでいた。ただし小便用の便器がないので、女性用らしい。
「トイレを男女で区切るとはね」
ロードロックでは、トイレは男女共用が普通だ。男女別のトイレなど見たこともない。
「でもこんなに綺麗なトイレ初めて」
メリンダが喜ぶ。確かに、ここのトイレは綺麗だ、綺麗すぎる。ダンジョンにはトイレなんて無く、どこかのすみで用を足すのがせいぜいだ。綺麗なところで用を足せるのは、確かに有り難いが……
「でも、こんな所で用を足していいのか?」
便器も白い石で出来ており、とてもなめらかで綺麗だ。しかも用を足した後にレバーを引けば水が流れる仕組みらしく、石板に図解が描かれている。
王侯貴族でもこんなトイレ使っていないだろう。どこで取ってきたのか、花まで飾ってある。
「出るもん出るどころか、引っ込みそうだ」
ガンツが率直すぎる意見を言う。女性陣は眉をひそめたが、少し気持ちが分かる。綺麗すぎて、ちょっと恐れ多い。
「こっちも見てください」
別の部屋を調べていたトレフが叫ぶ。
慌てて見に行くと、それを見ると唖然とした。
「これは、風呂……か?」
石造りの部屋の中、池のように掘り下げられた窪地には水が湛えられ、湯気を揚げていた。
恐る恐る手をつけてみると、ほんのり暖かい。しかしこんな大量の湯があるなんて信じられない。こんな豪勢なお風呂、王様だって持っていない。
「ご丁寧に、入浴の仕方まで書いてあるぞ」
ここの壁にも使用法が図解で描かれていた。
服を着たまま入るな。湯船に漬かる前に体を洗って汚れを落とせ、湯船の中で石けんは使わないこと、等の注意書きがわかりやすい絵で描かれている。
「よし、入りましょう」
メリンダが突然言い出す。
「いや、いくら何でもそれは危険だろう」
こんな訳の分からないダンジョン。敵はいないようだが、どこに罠があるか分からない。しかも風呂に入るには、武装を解かなくてはいけない。
「危険すぎる」
「本当に危険かどうかを調査するために来たんでしょう。調査のためには、まずは入ってみないと」
驚くことにポレット女史も同意する。そばに立つシエルやアセルも同意見らしい。
「良し、なら入っている間、俺が護衛してやろう」
ガンツが笑みを見せて頷くが、メリンダは氷のような目でガンツを見て、杖を突き出す。
「ガンツ、焼くわよ」
杖の先端から火花が飛び散る。本気の目だ。
「ここは女性陣だけで調査します。それに、ここは女性用でしょ?」
そういえば入り口の扉には、赤い人のマークだった。風呂も男女で分けているのだろう。
「ねぇ、ここでもコインが使えるみたいだよ」
シエルが壁を指さす。壁には小さな箱があり、中にコインを入れると品物と交換できるらしい。
「石けん?」
箱の隣には確かに石けんと書かれている。いくつかグレードがあり、コイン一枚、五枚、十枚。百枚とある。
シエルが試しに一枚入れてみると、小さな石けんが出てきた。
「ちっさ、でもまぁ、こんなもんか」
これなら一回分。と言ったところだろう。
「なら、私は五枚の奴を買ってみる」
メリンダがコインを五枚入れると、さっきと同じ大きさの石けんが出てきた。
「ちっさ、でも凄くいい匂い、これ、かなりいい奴だよ」
「十枚の奴も入れてみましょう」
ポレット女史が発言し、女性陣三人が同意する。かなりもったいないがポレット女史は惜しげもなくコイン十枚を投入した。
出てきたのはメリンダの石けんと同じ物だが、少し大きく、三回分ぐらいある。さらに石けんだけでなく、小さな小瓶が付いていた。
「髪用油?」
瓶の蓋を開けると、それだけでいい匂いがあふれ出す。
油に花の香水を混ぜているらしい。
「これ、南国でとれる香油ですよ。以前王室に献上される品の匂いを嗅いだことがあります」
ポレット女史が驚きの声を上げる。
南国では普通にとれるが、遠い海の向こうにあるため輸送費がかさみ、金と同量の価値で取引された品だと教えてくれる。
それがたかが銀貨一枚で手に入ったのだから、騒ぐのも理解できる。
女性陣は凄い凄いと目を輝かせて喜んでいる。しかし髪用油は一回分しかなく。メリンダたち三人はさらに十枚浪費し、石けんと髪用油を購入していた。
浮かれる女性陣を置いて、俺たちは広間に戻る。風呂の調査はメリンダ達に任せておこう。
それにこれでスロットに専念できる。十枚スロットや百枚スロットに興味はあるが、懐事情がそれを許さない。今は一枚で我慢しておこう。
一日ぶりにスロットを楽しむと、気が付けばだいぶ時間が過ぎていた。
「ねぇ、カイト、調子どう?」
お風呂から出てきたメリンダが、ご機嫌に話しかけてくる。風呂は快適だったらしい。手にはアイスクリームが収まっていた。
視線を風呂の入り口に向けると、入り口近くにはベンチや椅子が、テーブルが置かれ、くつろげるようになっていた。ポレット女史やアセルたちは、そこでダンジョンの景品にあった飲み物や甘いものを食べておしゃべりに興じている。
どうやらダンジョンで甘いものを食べる人間は多いらしい
「まぁまぁだ」
今のところ勝ったり負けたりを繰り返しているが、少しずつ増えている。今手元には二十五枚ほどある。
このダンジョンに入って体感時間で二時間ほどが経過している。
一時間当たりコインが八枚ほどふえている計算だ。
「そっちは良かったみたいだな」
「うん、すっごくいいせっけんだった。髪油も凄くいい匂いだし、つやつやになる。あれ凄くいい奴だったよ」
確かに、いい匂いが漂ってくる。それに艶もいい。
機嫌のいいメリンダは珍しいので、ここは褒めておく。
「ああ、髪がとても綺麗だよ」
髪を褒めるなんて意味があるのかと思うが、本人が喜んでいるのなら、乗っておいて間違いはないだろう。
「ふふん、そうでしょ」
メリンダが満足げに笑う。こんな顔見たこと無い。相当嬉しいようだ。
初めて見る顔に少し驚きつつもスロットのレバーを引くと、天使の絵柄が三つ揃った。スロットマシンが赤や緑に光り輝いた。しかし妙だ。天使の絵柄は配当の一覧にない。三つ揃ったし、スロットマシンは何かを期待させるように光り輝いている。これはきっと何かあるはずだが。
「何これ?」
「分からない」
スロットマシンはまだ光り輝いている。何かある予感がする。
コインを投入してレバーを引くと絵柄が動く。しばらくすると絵柄止まり赤い果実が三つ揃った。
「やった、当たりよね?」
コインが五枚排出される。しかし光の点滅は止まらない。すぐにコインを入れてもう一度レバーを引くと、また絵柄が揃った。
「やった、すごいじゃない」
メリンダが喜んでくれるが、おかしい。これまで連続で当たったことなど一度もない。
さらにコインを投入すると、また当たりが続いた。合計五回当たりが連続して続き、最後の一回は、配当五十枚の当たりだった。一気に手持ちが百枚ほどに増える。
「やった、やったじゃない」
メリンダが喜び、俺も快感がこみ上げる。さっきの天使の絵柄は、連続の当たりの前触れだったのだ。天使の絵柄をそろえると、当たりが出やすくなるのだ。
ヤバイ、楽しい。
大当たりの高揚感だけではない。興奮したメリンダが俺の腕に抱き着き、胸が当たっている。それに風呂上がりで火照った体からは、例の石けんと髪油のいいにおいがする。高揚と興奮が感情を高ぶらせる。
あの時の興奮をもう一度味わいたい。俺はコインを投入した。
「そろそろ日暮れですね」
トレフが時間を気にし始めた。いまから戻ればロードロックにつくのは夜になるだろう。
「もうそんな時間か」
気が付けばまた半日近くスロットを回していた。
ついに天使の絵柄は揃わなかったが、最終的に二百枚ほどにまで増えた。
メリンダ達はどうしているのかと捜すと、風呂場の近くにあるテーブルに座り、お喋りをしていた。調査はどうしたんだ思うが、俺も忘れていたので文句は言えない。
「あーくそ、俺は今回負けたぜ」
ガンツがぼやくが、自業自得だ。
「十枚スロットに手を出すからだ」
スロットは何回かやれば必ず当たりが出るが、さいころの出目のように偏りがある。連続で当りが出る時もあるが、外ればかりが続くことも多い。
安定して勝つには手持ちがないと無理なのだ。三十枚しか持っていないのに、十枚スロットに手を出した奴が悪い。
すべてスったガンツに、仕方なく十枚ほどくれてやった。そのあとはちびちびと一枚スロットを打っていたが、最終的に二十五枚ほどで終わった。
「ではそろそろ撤収としましょうか」
もはや引率となったポレット女史が手を叩いて俺たちを促す。
最後にコインを景品と交換する。
みんな思い思いの景品に交換していく。調査のためといい、酒と交換していく者が多い。
一番儲けた俺は何にしようかと景品の一覧を見ると、二百枚の景品に髪油と言うのがあった。
値段から見て、おそらく大きい瓶に入っているのだろう。
迷う、正直惜しい。コイン二百枚。二万クロッカ。これだけあればうまい料理に高い酒が飲める。それにいい武器や防具。見栄えのする小物など、ほしい物がいくらでもある。交換せずにためておき、上級回復ポーションと交換すればいい金になる。
コインを懐にしまいなおそうとした俺の脳裏に、さっきのメリンダの笑顔が思いだされた。
「そろそろ出発しよう」
帰還の準備を整えた後、女性陣と一緒にいるメリンダに、俺は瓶を差し出した。
「はい、あげる」
俺は大きい瓶を差し出した。
「え? え?」
瓶を受け取り、メリンダは驚く。
「これ、髪油? あの?」
「ああ、ほしい景品もなかったしな」
「いいの? あんなに高いのに?」
確かに、今の俺たちに二万クロッカは簡単に手が伸びる買い物じゃない。
とはいえ、この瓶の大きさなら三十回分はあるだろう。
「ありがとう」
メリンダが笑う。後ろで女性陣二人がうらやましそうに見ている。この笑顔を報酬と思っておこう。
こうして、二回目の探索は無事に幕を下ろした。
最下層 ~コアルーム~
今日もコアルームで冒険者たちが帰ったのを見て、俺は満足げにうなずいた。
「よしよし、今回は大成功だな」
昨日の冒険者達が、他の人を引き連れてやってきてくれた。
今回はスロットのフィーバーを試してみた。感触は良く、ハマってくれたみたいだ。
十枚スロットを試した者もおり、こっちはコインを全て溶かしていたが、暴れたりはしなかったので安心した。
「しかし今回は実入りが多くてよかったですね」
ケラマも喜んでくれている。二回目にしてようやく黒字となった。
今回の収益は人数が多かったので、得られたマナは六百ポイントとなった。
「景品で髪油が出たのは大きかったな」
ロードロックの市場価値から、髪油は高く設定したが、実はあれ作るのに十ポイントほどしかかかっていないのだ。
よって、景品で交換された品物は三百ポイントほどで、大幅な黒字と言えた。
「ここでは珍しい品物をそろえたのが良かったですね」
「ああ、気づけて良かった」
ここでは珍しいが、産地では安い。しかしコアで作る分には、その手の輸送費や地域による稀少性を無視できる。
化粧品などならば、女性は高くても買ってくれるのではと思ったが、まさに狙い通りだ。
「しかしまさかお風呂を作ることで、あんな効果があるとは思いませんでした」
「ああ、狙い通りだろ」
おいしかったのはほかにもある。風呂が成功し、女性客の心を掴めたことだろう。風呂を作ったことで、所持ポイントの九割を使い切ってしまったが、彼女たちは風呂に入った後はただお喋りしていただけだ。つまりこっちから出ていった分はほぼ無い。今後も彼女たちが長居してくれれば、収益に大きく貢献してくれるだろう。
「しかしもうポイントは残っていませんから、この後しばらくは何もできませんよ」
確かにポイントが残り少ないのは不安だが、心配はしていない。
「わかっているさ、でも問題ない。冒険者が来たけれど、前回も今回もダンジョンの攻略を考えていなかっただろ」
少なくとも、二十万コイン使って扉を開ける価値はないと考えられている。なら俺の安全は保証されていると見ていい。
「とりあえず、一ヶ月ぐらい様子を見てみるか。上手くポイントが貯まれば、第二弾だ」
ダンジョンの最奥で、俺は次の計画を練った。
とりあえず、連投はここまで
キリのいい所までは完成しているので、そこまでは毎日更新したいと思います