表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/235

第一話 ダンジョンマスターマダラメ誕生

ということで、新連載始めました

ロメリア戦記ともども楽しんでいただけると幸いです

 第一話


「え? 何ここ? 何処ここ? なんだこれ?」

 気が付けば、俺は洞窟のような場所に横たわっていた。

 訳が分からない。パニックになりかけている自分を感じて、俺は自分に言い聞かせた。

「落ち着け、落ち着け、班目(まだらめ)隆。落ち着くんだ。どんな時も冷静に対処しろ」

 自分で自分に話しかける。自分を客観視することで、パニックから遠ざかるメソッドだ。


「まずは覚えていることを思い出せ、最後に何があった?」

 確かアパートにいて、腹が減ったから深夜に出かけたのは覚えている。

「家を出たあと確か……そうだ、急にすげぇまぶしい光が照らしたんだ」

 おそらくトラックのハイビームか何かだろう。とすると、俺は車にひかれたのか?

 すぐに体を調べたが、痛いところはどこもない。それにひき逃げしたからと言って、こんなところに放置するやつもいないだろう。


「もしかして借金取りか?」

 実は俺はギャンブルにはまっている。中毒とすら言っていい。おかげで大学も中退してしまった。しかも中退したことが親にばれ、仕送りも止められた。だがそれでもギャンブルが止められず、借金が信じられないほど膨れ上がった。

 俺が通い詰めていた賭場は、裏でヤクザが運営している違法カジノだった。

 借金取りが業を煮やし、俺をさらったのかもしれない。


「ヤクザってここまでするのかよ、つーかなんだこれ? 石?」

 目の前には、一メートルはある大きな球状の石があった。台座の上に鎮座し、淡く青い光を放っている。

 こんな不思議な石は見たことがなかったが、おかげで周りが少し見える。

淡い光を頼りに周囲を見回し出口を探すが、出口らしきものがどこにもなかった。


「え? 出口が、ない?!」

 周囲は半球状に削り取られた様な空間で、出入り口と思えるものはどこにも無かった。

 見間違いではない。ここは光る球状の物体が置かれている以外、遮るものはほとんどなく、何より狭い。六畳もない狭さだ。弱い光でも十分に届き、出口がどこにもないことは一目瞭然だった。


「って言うか、この光る石は何だ?」

 こんなもの見たことがなかった、とりあえず危険はないだろうと触れてみる。すると触れた瞬間、光りが強くなったかと思うと、球体の上に不思議な文字が並んだ。

 見たことがない文字だったが、おかしなことに問題なく読めた。


「ようこそ、ダンジョンマスター様ぁ?」

 なぜかはわからないが、そう読めた。

 どうやら俺はダンジョンマスターになったみたいだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 班目ってww。明らかに嘘喰い見たことあるでしょwww
[一言] 初見です(*ˊ˘ˋ*)♪ 面白かったので、ブクマと☆5入れておきました ギャンブルのダンジョンは読んだことがないので、少しずつ読み進めてみます(ノ)*´꒳`*(ヾ)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ