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巨大数による異世界介入  作者: 社畜を辞めたい
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書類仕事

異世界転生86日目の朝。


俺は艦艇の部屋で起きた。

既にネプ以外は皆起きている。



「ご主人様、ご朝食は如何されますか?」


「和食で、魚が食べたい。」


「ご準備させて頂きます。」


この体なら朝から重い物も食べられるが、

今朝は魚をメインにしたご飯が食べたい。






俺は艦長室で書類仕事をしている。


船底方向の守りは、氷魔法ではなく魚人種の仕事になったが、

今日から働き出しているようだ。

合わせて、ソナーの働きもして貰う。


もちろん、魚人種が俺の支配下になって得る利益は莫大だ。

少なくとも、この大陸付近の海を制覇することになるだろう。



海流やら生態やら海に関する情報も貰う予定だが、

魚人種側で纏めるのに時間が掛かっているらしい。

この件は巫女天狗に、数時間で片付けるように命じる。






俺はタービン室に来ている。

報告書によると、蒸気タービンを改良したらしいからな。



まず、回転翼全体に吹き付けていた蒸気を、

ノズルを設置して個々の羽に直接吹き付けるように改良されている。


回転翼→回転翼と蒸気を通していたが、回転翼→固定翼→回転翼と、

固定翼を追加することで整流している。

そういえば、タービンケースの内部にも羽が付いていたな。



蒸気自体も高圧→中圧→低圧と送っていたものを、

高圧→加熱→中圧→加熱→低圧→加熱→低圧と、一旦ボイラーに引き戻して再加熱している。

また、ボイラーが1軸につき二つに増えているな。

4軸あるからボイラーだけで八つになる。


スクリューに直結していた軸も、減速機を付けてトルクを大きくしたらしい。

確かに、軸からの軋む音が聞こえなくなっている。

歯車に遊びを設けたことで、ある程度の負荷にも耐えられそうだ。

自在継手が配備されるまで保てばいいんだが。



速度は上がったが、到着予定は変わらないらしい。

もしかして、今まで想定以下の速度しか出てなかったのか?


……うん、巫女天狗が押してたのか。

アインは良い仕事をする。

今後も改良するように命じておく。






俺は発電室に来ている。

蒸気機関の余熱から、ネオジム磁石をコイル中で回転させて発電する部屋だ。


リチウム空気電池が理想だが、二次電池を作りたい。

魔法金属を混ぜて、実現してほしいものだ。

ここには試作品もあるが、短命であったり爆発したり、

試行錯誤が必要だな。






俺は艦長室に戻ってきたが、次の報告は財政が厳しいとのことだ。

流通する奴隷の3分の1は買っているからな。

養う数が増えれば、必要な食料も増える。

じゃがいもが収穫できれば余裕が生まれるんだが、

この大陸も食料に過度の余裕があるわけではなく、

買えば買うほど、値は上がってしまう。



「魔金貨は製造できないんだよな?」


「左様でございます、我が神よ。

 特殊なスキルを用いてユニークナンバーが施されております。」


「なら、白金貨を製造しよう。」


金策も良いが、硬貨を作った方が早い。

硬貨は主要ギルドと各国が協力して製造しているが、

成分が分かれば作れるからな。


「仰せのままに。」






異世界転生86日目の昼。


俺は甲板で粘土を捏ねている。

水分を吸わせて適度に柔らかくなったら、白金貨を押しつけて型を取る。

奴隷兵にも手伝わせて、200枚分の型を取る。


次に、型に合わせてタングステンを生成する。

白金貨サイズの型抜きも、タングステンで生成しておこう。


事前にアインが調べていた白金貨の成分に従って、白金を中心に金属を生成する。

それぞれを炎魔法で溶かしてからよく混ぜ、冷やしながら板状に加工して型抜きで切り取っていく。


最後に、白金貨の模様を刻み込む。

まぁ、型の間に挟んで、ハンマーでプレスするだけだが。

奴隷兵に頑張って貰う。


200種類もあれば、簡単には分からないだろう。

尤も、中身は本物と同じなんだがな。

ありがとうございました。

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運営様からの削除通告があり、今は次作「対称性を破って現実⇔異世界変革」に夢中です。
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