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巨大数による異世界介入  作者: 社畜を辞めたい
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イリンの解放

連続更新二日目

本日一話目です。

異世界転生82日目の朝。


俺はルーメンの屋敷で起きた。

まだイリンは目覚めていないが、大分楽になったようだ。

奴隷達には退出しておいて貰う。



「……ごしゅじんさま、私はどうなったのですか?

 え?ご主人様?」


「イリン、気がついたか。

 かなり苦しんでいたが、何処が調子の痛いところはない?」


「ございません。ご心配をおかけして申し訳ござ、そんな!?

 …首輪が外れております!」


実際に外れたわけではないが、効果を感じられないんだろう。

問題は、首輪の外見から隷属していないことが分かることなんだが。


「俺の血を飲んだことで、能力値が上がったんだよ。

 隷属の首輪の闇魔法では、もう縛ることは出来ない。」


「困ります!私はご主人様の奴隷です!」


「まぁ、隷属の首輪のない奴隷もいることはいるんだけど、ね?」


「私は……魔族なので隷属の首輪が必要です。

 ……奴隷として買われた以上、その勤めを全うしなければなりません!

 そうしなければ生きていられませんっ!!」


イリンの泣き顔は綺麗だな。

ただ、闇魔法と調教による成果か、

確実にイリンを蝕んでいるように感じるが。


「イリン、奴隷から解放しよう。

 この王国以外なら、受け入れて貰えるはずだ。」


「そんな、そんな……私はご主人様の奴隷です!

 死して尚、お仕えすると誓ったのです!!」


「ネプ、アヤさん。

 あと、お願いしても良いですか?」


俺がいると話にならない。

それに、力を行使する解決法を選びたくはないしな。


「任せなさい。

 ジン、船でも作ってきなさい。」


「……ジン、平気よ。」


アヤさん、何が平気なのか分かりませんが。


まぁ、イリンのことはイリンが決めるべきだ。

散々楽しんだ俺が言うのもなんだが。






俺はルーメンの港に来ている。

鋼鉄船でも作ろうかと思ってな。

造船以前に、港から作成しないといけないが。


まず、どんな船でも入港できるように海底を削らないといけないが、

港の近くでやると漁業に影響が大きそうだ。


城塞都市ルーメンは貰った頃に比べて、三倍ほど大きくなっている。

現在の都市の端なら、港からも適度に離れているかな。






俺は城塞都市ルーメンの端に来ている。

この辺りは、拡張に次ぐ拡張で未だに整備されていない。

そもそも、城壁がないんだけどな。


海岸から400メートル余りは浅く、それ以降は深くなっている。

まず石魔法を用いて、海の深さが50メートル以上になるように海底を削っていく。

平した海底を、花崗岩と粘土質の土壌で整えれば完成だ。






異世界転生82日目の夕方。


俺はルーメンの屋敷に帰ってきた。

徒歩による移動は、思ったより時間が掛かっていたようだ。

部屋には、旅支度を調えたイリンが待っている。


「ジン陛下、私は今一度故郷を訪れたいと考えております。」


「そうか……必要な物は言ってくれ。

 なんでも準備させるから、遠慮なくな。」


「ありがとうございます、陛下。」


まぁ、既に準備は終わっているようだが。

ネプが笑っているが、そんなにイリンがいなくなるが嬉しいのか?


「陛下、大変お世話になりました。」


「こっちこそ。元気に暮らせよ。」


リルエルやマイとも別れの挨拶して、イリンは旅立っていった。



「ジン、飲みましょう!」

ありがとうございました。

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運営様からの削除通告があり、今は次作「対称性を破って現実⇔異世界変革」に夢中です。
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