ハーレム増員
本日一話目です。
異世界転生79日目の夜。
俺は馬車の中でアヤさんに怒られている。
曰く、女を増やす場合は事前に双方の合意が必要だと。
隠れて女を作るのは浮気だ、ということらしい。
だからアヤさんと関係を持ったことを、ネプ達にまで浮気者呼ばわりされたのか。
まぁ、一夜限りの関係は好きにしていいらしいが。
「っジン!今の分かった!?」
俺は馬車の周りに人気が無くなったので、
馬車ごとルーメンの屋敷前に転移した。
流石に、アヤさんには分かるらしい。
「転移魔法です。
着いたので、降りましょう。」
「は……?
転移魔法って、迷宮の魔法でしょ!?」
「転移部屋を使用したら、使えるようになりました。」
「……ジンはおかしいと思う。」
その言い方は、ちょっと傷つきます。
「もう暗いので、私の部屋に行きましょうか。」
「お帰りなさいませ、ご主人様、アヤ様」
「この場合、アヤさんのことはお嬢様って言うかな?」
「畏まりました、ご主人様」
「こちらアヤさん、人類のAランク冒険者で……酒好き?」
「ちょっとジン!?余計なこと言わないの!」
「随分仲が良いみたいね。
私はネプ、エンシェントドラゴンよ。」
「ジン様の奴隷、リルエルと申します。
旧エルフ王族、ハイエルフでございます。
以後、よろしくお願い申し上げます。」
ネプのドラゴン発言でアヤさんが固まっているが、
構わずに続けるつもりらしい。
「ご主人様の、いえ、ジン陛下の奴隷、イリンと申します。
吸血種でございますが、奴隷のまとめ役を仰せつかっております。
何卒、よろしくお願い申し上げます。」
「ま、魔族の奴隷って大丈夫なの?」
まぁ、アヤさんは魔族との因縁があるからな。
魔族が敵というのは、人間の共通認識だが。
「はい、奴隷の身分であればご主人様の所有物ですので。」
「そうなんだ……。」
「次は私です!
お兄様の奴隷、マイでございます。
兎種です、よろしくお願い申し上げます。
あ、耳触りますか!?」
うん、俺が触るよ。
ふにふに、ふにふに。
「アヤさんもどうですか?」
「遠慮しておくわ。悪趣味よ。」
「私の耳も自慢の耳でございますが、お触りになりませんか?」
丁度良いタイミングで、ララが部屋に戻ってきた。
まぁ、ドア越しにこちらを伺っていただけなんだが。
「ララ王女!?
なぜこんなとこ……隷属の首輪……本当だったのですね。
ジン、こんな酷い仕打ちを!?」
「アヤ様!お待ちください!!
私にご説明させて頂けませんか?」
アヤさんのことはララに任せて、俺は飲む。
俺が説明するより、適任だろうしな。
「ジン、アヤを混ぜて平気なの?
奴隷でもないし、ただの人間よ?」
「平気さ。この世界で、俺から逃れられる存在などありはしない。」
「その力、私たちの子供にちゃんと受け継がせてね。」
分かったから!
アヤさん達が話している前で剥かないで!!
ありがとうございました。




