表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
巨大数による異世界介入  作者: 社畜を辞めたい
63/233

獣公爵領での王国軍

異世界転生77日目の朝。


俺はルーメンの屋敷で起きた。

朝まで楽しんでいたので、皆まだ寝ている。



「アイン、アヤさん帰って来るのいつくらい?」


時間が不正確な異世界なのに、何時くらい?と聞きそうになる。


「夕方になると思われます。

 討伐数が多く、運搬に時間が掛かっております。」


アヤさんは採取の依頼を受けたから、依頼品を運ばないといけないからな。

時間があるのなら、試作品を撃ってみよう。

アイスドラゴンの生息地近くに、研究施設を作ったからな。






「どうでしょうか、陛下?」


「十分な威力です。」


俺は研究施設に来ている。

今撃ったのは散弾銃だ。


「こちらは誤差が大きいですね。」


次は狙撃銃を撃ってみたが、弾道が不規則に曲がっている。


「申し訳ございません。

 巫女様と定量化を行っているのですが、調整に時間が掛かっております。」



俺は巨人種の製鉄技術を用いて、火器の製作を行っている。

現代の銃身は、クロムモリブデン鋼が使われているが、

この銃身は、鋼ではなく魔法金属を用いている。


鋼より軽く強度があり、粘りもある。

まさに魔法金属。


その他の部品も、魔法金属を主体とした合金で製作中だ。



この異世界では、近距離は剣等の武器を用いて、

中距離は弓や魔法を用いるのが一般的だ。

獣公爵領がやっと、砲を開発した段階か。


俺は遠距離から榴弾砲による砲撃を行って、

ドラゴンを連れた歩兵に、散弾銃を用いて制圧させる予定だ。


高位の魔法使いがいれば、狙撃銃で対応する。

榴弾砲であっても、防がれるだろうからな。

近距離の散弾銃でさえ、効かないかもしれない。

まぁ、魔法使いの数が少ないから何とかなるだろう。






まだ時間があるようなので、榴弾用の爆薬を作ろう。

TNTより強力なRDXを作りたい。

まぁ、TNTより簡単に作れそうだしな。



まずは発煙硝酸が必要だ。

ニトログリセリンを精製した時と同じように硝酸を精製して、

魔法を用いて二酸化窒素を吹き込めば完成だ。

二酸化窒素は空気中に存在するから、簡単に生成できる。


次はホルムアルデヒドを精製する。

以前と同様にメタノールを精製して、冷やして液状にする。

そこに生成した酸素を吹き込んで、少しだけ温度を上げる。

先に気化してきた気体が、ホルムアルデヒドだ。

これも再度冷やして、液状にしておく。


更にニトロシス化する物質を精製する。

魔法を用いてアンモニアを生成して、液状のホルムアルデヒドと反応させる。

アンモニアも、魚が直接排泄しているから簡単に生成できる。

これにより現れた結晶が、ヘキサミンだ。


最後に、発煙硝酸とヘキサミンを低温で反応させればRDXの完成だ。

洗ったりして、硝酸やらを分離しないといけないが。




榴弾砲の問題は、信管だな。

近接信管が作れればいいんだが、巫女天狗に頑張って貰おう。

まぁ、正確に弾道計算出来るので、時限信管でもいいんだろうが。






異世界転生77日目の夕方前。


俺はアヤさんを迎えに行った。

もちろん、馬車でだ。



「アヤさん、こちらにも載せましょう。」


「ジン、助かるよ。」


アヤさんが持っていた馬車では、運びきれないほど狩ったようだ。

まぁ、量が多いだけ報酬も多くなるからな。






異世界転生77日目の夕方。


「依頼品の確認をお願い。」


「承ります。」


俺たちは冒険者ギルドに来ている。

嵩張る依頼品なので、裏にある受付にだが。


「確認しました。状態も良く、高値で買い取らせて頂きます。

 中で報酬を受け取って下さい。」






「こちらが報酬になります。

 また随分稼ぎましたね!」


「大変だったんだから、それに見合った報酬なのよ。」


結構な額になったようで、アヤさんがにやけている。






「おい!お前がジンか?」


アヤさんが受付嬢と雑談をしていると、騎士の一団が現れた。

その中でも、一際豪華な鎧を着た奴が話しかけてくる。

騎士の中には、既に剣に手を置いている奴もいる。


「そうですが、貴方達は?」


まぁ、王国軍だけどな。

一応、聞いてあげよう。


「冒険者の分際で、俺の要求が聞けないとはどういうことだ!?

 お前は俺の部下になるんだよ!

 ついでに、その獣人も貰ってやるからよ。」


取り巻き一同、楽しそうに笑ってやがる。

アヤさんを舐めるように見ても、嫌われるだけだぞ?


「私は人類だ!

 大体、なんでジンがあんたなんかの部下にならなきゃいけなんだ!」


「獣人が偉そうな口聞くんじゃねぇ!」


そう言って取り巻き1が斬りかかるが、アヤさんにボコられてる。

なんだか、楽しいことになりそうだな。

ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運営様からの削除通告があり、今は次作「対称性を破って現実⇔異世界変革」に夢中です。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ