鈍足な日々
本日七話目です。
異世界転生61日目の深夜。
俺は獣公爵領南方の魔領域にいる。
既に、アヤに夜番は代わって貰っている。
「我が神よ。猿が近づいて来ておりますが、どうなさいますか?」
「報告すると言うことは、魔族(猿種)なんだよな?」
「はい。それなりの国を構成しております。
隷属を強いることも可能かと。」
「それなら隷属を要求しよう。
人間に手を出さなければ、生存を認めるとな。」
「仰せのままに。」
「服従、誓う。殺さない。」
魔族(猿種)は知能はあるが、上手く話せないようだ。
ちょっと、ネプと奴隷娘達を呼んでこよう。
姿を表していた猿種は、首を差し出している。
「絶対!絶対!!」
「ジン、これって私必要?」
「ネプとも会いたかったしな。」
そう言って、猿種を帰した後はネプと楽しむ。
胸の感触が素晴らしい。
もちろん、奴隷娘達ともしっかり楽しんだ。
アインは、眷属らしく振る舞っている。
異世界転生62日目の朝。
俺は獣公爵領南方の魔領域で起きている。
そろそろ、アヤを起こさないとな。
「アヤさん、朝ですよ?」
「っ!!すまない、寝ぼけていた。」
寝ぼけて俺の首を撥ねようとするのは日常なのか?
「いえいえ、朝食にしましょう。」
今日もイリン作の朝食を食べる。
「美味しい…。貴方は…いやなんでもない。」
「ルーチン…。いえ、今日もどんどん進みましょう。」
異世界転生62日目の深夜。
既に、アヤに夜番は代わって貰っている。
今日は一度も襲撃はなかったから、アヤも暇そうだった。
この辺りは、魔族(猿種)の国の中なので、襲撃など起こりようがない。
俺達の周囲は、猿種が軍単位で警戒しているからな。
明日からはヘビーモスの生息域らしい。
冒険者ギルドとして、難度が高くなる原因だろう。
まぁ、今晩中に巫女天狗によって説得される予定だがな。
異世界転生63日目の朝。
俺は獣公爵領南方の魔領域で起きている。
アヤを殺気で起こしてみよう。
「っ!ジン、何処だ!?」
「何もありませんが、朝食食べますか?」
「…頂こう。私としたことが、緊張しているみたいだわ。」
緊張するのはいいんだが、最初に俺の首を撥ねようとするのはなんでなの?
癖か?癖なのか!?
異世界転生63日目の昼。
「ねえ、こんなに平和な依頼だったっけ?」
「どうでしょうか。受けたことないので分かりません。」
「はあ。貴方といると疲れるわ。」
楽でしょ?疲れないよね!?
だって、昨日から魔獣は一匹たりとも現れていないよ?
この辺りのヘビーモスも、絶対服従を誓ったよ?
……うん、それがいけないって俺でも分かるけどさ。
疲れるって言うなよ。傷つくよ。
異世界転生63日目の深夜。
相変わらず、俺に先に眠れとアヤは言う。
そして、俺を起こす時間はかなり遅くなってからだ。
アヤの体力は、大丈夫なんだろうか。
明日の行程も、アインに任せることにする。
アヤには、うたた寝でもして貰おう。
異世界転生64日目の朝。
俺は獣公爵領南方の魔領域で起きている。
アヤを起こさないとな。
「アヤさん、朝ですよ?」
「っ!!すまない…。」
「いえ、朝食にしましょう。」
「美味しい。」
「今日も進みましょうか。」
そして、俺達は万能薬の材料に辿り着いた。
ありがとうございました。




