南部貴族との交渉中
異世界転生47日目の朝。
俺はルーメンの屋敷で起きた。
今日はネプが、胸で味わっている。
リルエル、そんなに凹まなくていいんだよ?
今日の最初の仕事は、そろそろ排卵日が来る戦時奴隷達の種付けだ。
狩人の目をしている彼女達が、ちょっと怖い。
「陛下、此度は我が公爵領に、ようこそおいで下さいました。」
俺は帝都でドラゴンを拾って、二つ目の公爵領に来ている。
昨日の公爵領の、東にある領地だ。
ここでも、公爵の後ろで、少女達が俺に媚びを売っている。
一人は俺の好みなんだが、貰ったら面倒なことになりそうだ…。
いや、貰うけどね。
「ジンです。こちらが、王国からの通知です。」
「承ります。…承知致しました。陛下の臣下となれる栄誉に、魂が震えております。」
「公国からの条件は、兵役と、
未開発でも辺境でも構わないので、兎に角、広い土地を直轄領として頂きたい。
あと、彼女も貰えますか?」
「末娘でしょうか?
この子はまだ、子供が作れませんが、よろしいのでしょうか?」
末娘ちゃんは、マイと同じ年頃、つまり幼女だ。
常々、マイに遊び友達が必要だと思っていたから、この収穫は大きい。
イリンやリルエルだと、どうしても年の差を感じてしまうだろうしな。
当然、戦時奴隷は、子供が産める事が前提だ。
「作れるようになるまで、こちらで教育します。
直轄領については、どうお考えでしょうか?」
「そちらも問題ありませんが、
広い土地ということですと、
南の山岳地帯が相応しいと思いますが、よろしいのでしょうか?」
「この辺りのことでしょうか?」
俺は公爵に地図を見せる。
……公爵は絶句しているが、独力で復活したようだ。
「お、仰るとおりです。
この辺りの山岳地帯は、湿地帯が広がっており、開発しておりません。」
「では、南の山岳地帯全てを、公国の直轄領とすることで、
王国への賠償は完了したということで。」
「今後とも、末永くお願い致します。」
末娘ちゃんの子供が、次の当主になるからね。
長い付き合いになりそうだ…。
兎も角、湿地帯貰っちゃったよ!
棚田にして、水稲するしかない。
相当量の収穫が見込めるな。
俺は、山岳地帯に来ている。
南北100キロ、東西100キロといったところだ。
半分ほどが、湿地帯となっている。
これだけ広大な山岳地帯だと、
入ったら出られなくなりそうだ。
そういえば、山で作業する限り、巫女天狗の領分なのか?
出来るか出来ないか、舞で表現させたら、出来るようだ。
なぜか、舞う前に下着を脱ぎだしたがな。誰が教えた!
兎も角、この山岳地帯は、
新たに召喚した2048人の巫女天狗に一任しよう。
俺は三つ目の公爵領に来ていた。
場所は、昨日今日廻った公爵領の南側一帯だ。
帝国が降伏したことを知らないのか、攻撃態勢を取ってきたので、
公都を70体のドラゴンで囲んでいる。
「我が強大な公爵閣下は、其方の要望を尊重し、
神聖不可侵にあらせられる閣下への、お目通りを許された!」
うん、この公爵ダメな奴だ。
巫女天狗を1024人召喚して、
公爵配下の、地位が高そうな者を監視させる。
「無礼者!頭を下げんか!!」
謁見の間らしき部屋に入ったら、衛兵に怒鳴られた。
「まぁいいではないか。下賤な民に何を言っても始まらんよ。」
「こちらが、王国からの通知です。」
「……此奴を切り捨てろ-!!」
分かってましたよ、こうなるだろうと。
フーリゲめ、黙っていやがったな。
とりあえず、巫女天狗達に、監視している人物が、
ダメな奴だったら処分するように命じる。
およそ8割は、処分されたようだ。
残った2割を、広めの会議室に呼び出す。
「私、騎士団長のバロンと申します。」
「こちらが、王国からの通知です。」
「……承知致しました。直ぐに次期当主に招集をかけます。」
「いや、明日で構いませんので、体制を整えて下さい。」
なんか疲れたから、アイスドラゴンによる包囲を継続して、
俺はルーメンに帰って、皆と楽しんだ。
ありがとうございました。




