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巨大数による異世界介入  作者: 社畜を辞めたい
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帝国との開戦

異世界転生31日目の朝。


俺はルーメンの屋敷で起きた。

寝坊した気がする…。

俺を食べていたリルエルには我慢して貰って、

すぐに王城に転移する。






既に即位式は始まっていた。

白い石材に金の装飾、大聖堂といったところか。

窓を構成しているのは、ガラスか?


やっぱり遅刻したな。

まぁ、まだ正式に叙勲されてない俺は最後尾だからいいんだけどさ。

フーリゲに笑われた。

あのやろう、使者が意図的に遅れること、知ってたな。



「商人ジン、前へ!」


即位式から続いて、俺の叙勲式をやるらしい。

宰相に就任したステファー公爵一派からは目礼されるが、

他の派閥からは詰られているようにしか感じない。

てか、そんなに見ないで恥ずかしいから。



テンプレ的台詞は省くとして、

普通は、叙勲式用に作った剣を授けるよな?

なんで、フーリゲが即位式の時から持っていた、

王家の紋章が入った短剣を授けようとする。

いや、受け取るけどさ。




さて、このような儀式の場合、

席順はとても重要だ。

俺は、なぜか宰相の反対側に立っている。

フーリゲの横に立たされた、フーリゲによって。

王が下に降りてくるなよ…。


俺を詰っていた派閥連中は、やや青い顔をしている。

俺のことを、この騒動で王家の秘密を握った、

寄生虫みたいに考えていたのだろう。

それが、国王の隣に立っているなど悪夢でしかない。

使者の無礼の件もあるしな。

いや、俺もこんな好待遇だとは思わなかったが。




「王国の貴族よ!余は重大な決定を下さねばならない!

 王国は十日前より、エルムンド帝国と戦争状態にある!

 余はここに、王権の発動を宣言する!

 全力を持って、帝国を討ち滅ぼそうぞ!!」


俺の受勲が終わっても、フーリゲが退席しないなと思っていたら、

戦争してるって言い出した。

どういうことだよ…。






「詳細について、ご説明します。」


俺は王の執務室にいる。

貴族達は解散となったが、フーリゲに連れてこられた。


ここには、全公爵家当主と国の重鎮が座っている。

ここでも俺の席は、宰相の次の位ということらしい。

まぁ、重鎮達は俺のことを聞かされているみたいだがな。



宰相による説明をまとめると以下の通りだ。


1.20日程前、同盟国二つが天罰によりほぼ消滅。

2.三ヶ国同盟対帝国、という図式の勢力均衡が崩れ、帝国が侵攻開始。

3.現在、王都から12日の距離に帝国軍が侵攻中と思われる。

4.斥候が王城に到着したのが六日前。



……。

………。

うん、どう考えても俺がやった破壊のせいだ。



「結集できる限りの力でもって、応戦するしかないでしょう。」


重い沈黙が、執務室に訪れている。

3対1でなければ、釣り合わなかった勢力が勝てるわけないしな。

しかも12日の距離って、伯爵領の外ギリギリだ。

伯爵領まで、二日しかない。

しかも、その二日は山越えに掛かる時間であって、

既に伯爵領の東にある要塞は、落とされたということだ。



「ジン、何かいい手はないかい?」


「報奨によるな。」


「下賤が!ふざけたことを抜かすな!」


俺は、ふざけたことを抜かした公爵の首をはねた。

流石、公爵家当主と重鎮。

顔を拭うだけで、顔色一つ変えない。


「そうだね。僕に用意できる報奨にも限界がある。

 まずは、伯爵領を伯国とするって報奨はどうかな?

 残りは、ジンの働き次第ってことでどうだい?」


「いいだろう。ルーメンまで、結集した軍を進めてくれ。

 俺と共に進軍して貰うが、帝国の滅亡まで付き合って貰うぞ?」



さぁ、戦争の時間だ!!

ありがとうございました。

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運営様からの削除通告があり、今は次作「対称性を破って現実⇔異世界変革」に夢中です。
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