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巨大数による異世界介入  作者: 社畜を辞めたい
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冒険者登録

異世界転生20日目の朝。


俺は王都の宿屋で起きた。

ネプが俺の上でいい具合に出来上がっているが、続きは俺にして欲しいと?



俺は迷宮攻略の任を帯びている。

いや、色々理由は付けたが、単にいい領地が欲しいだけだ。

そもそも、この異世界の迷宮がどういったものかも定かではないし、ここは定番の冒険者ギルドに行くしかないな。

テンプレ的展開が想像できる、どうしようか。






「おいガキ、嬢ちゃん達置いて出ていきな!」


て、テンプレ過ぎる!

俺たちは今、王都の冒険者ギルドに来ている。

場所はリルエルが知っていた、高級奴隷への教育って凄いな。

整然と並ぶ受付と、壁に張り出された依頼票。

うん、よくある冒険者ギルド像だ。


「退かねば殺す。」


なぜか、俺ではなくネプが殺気を振りまいている、周り中に。

いやいやネプよ、そこは俺の出番だろう?


「す、すいませんでしたぁ!!」


男共が去って行ったのはいいのだが、ギルド中が青い顔をしているんだ。

だから、このテンプレは俺にやらせて欲しかったです!



「ど、ど、どのようなご用件でしょうか?」


震えながらも答えてくれたのは、犬耳美少女だった。

第一印象は震える小型犬なんだが…こっちが悪いことしてるみたいだ。

ネプめ、あとでお仕置きだ。


「王都の近くにある迷宮について、伺いに参りました。初心者用迷宮と伺っておりますので、その攻略を目標としております。」


「め、迷宮に入るには、冒険者ギルドへの登録が義務付けられておりますがよろしいですか?」


犬耳受付嬢は、少し平静を取り戻したようだ。

荒くれ者の集まりのようだし、度胸が鍛えられる日々なのだろう。


「えーと、ステータスのうち、確認される項目には何がありますでしょうか?」


「ギルド登録には、名前と種族の確認が必要になります。」


うん、知ってた。

名前の確認は絶対あるよな。


「個室にて、ご登録して頂くことは可能でしょうか?」


俺は強引に、犬耳美少女の手に金貨を握らせる。

いい手触りだ。リルエルと手を繋ごう。


「っひ。…も、もちろんです!」


話が早くて助かるよ。

俺たちは二階にある個室に通された。

王都の宿屋と遜色ない家具、どうやらそのような客層用に登録する場所の準備はあるようだ。


「こちらに記載頂きまして、ステータスにて名前と種族を確認させて下さい。

 個室ご利用の際には、ギルド幹部が再度確認します。」


記載内容は、名前と種族、出身地に得意武器、得意魔法、戦闘経験等、幅広くか。

荒くれ者達の管理には、このくらい必要なのかもしれん。


「この契約内容について伺いたいのですが、私は商人ギルドに属する商人になります。

 非常招集は強制、とありますが商人としての仕事はどうなるのでしょうか?」


用紙の裏に書いてある契約内容。

おおよそ、誰も見ないだろうここに、強制招集について書かれていた。

冒険者ギルドに属する冒険者は、ギルドが発する強制招集を断ってはならない。

断れば、ギルドでの指名手配、捕まれば犯罪奴隷と。

これは、確認しなければならない点だ。


「どおりで…あ、ごめんなさい。

 えっと、冒険者ギルドより先に、他のギルドに登録されている場合、サブ登録となります。

 冒険者ランクが付かないなど冒険者としての活動に制限がつきますが、商人として活動して貰って構いません。」


ギルドの兼業も可能になってるってことか。

あとは、獣人(竜種)や魔人(吸血種)(根源)も無事に登録できることを願おう。


「こちらになります。ステータスと書類との整合性確認をお願いできますでしょうか?」


やはり、ステータス確認はマイ以外に絶句した様子だが、

とりあえず、ギルド幹部を呼んできて貰えるらしい。



「失礼します。」


そう渋い声で部屋に入って来たのは、エルフの男だった。

リルエルがいるし、上手く誤魔化せるかもしれないな。


ちょいちょいっと。

俺の意図を、リルエルはちゃんと理解したみたいだ。

しばらく黙っていよう。


「お手数をお掛け致します。ジン様の奴隷、リルエルでございます。」


「ご丁寧にありがとうございます。冒険者ギルド、エスパルト王国本部ゼネラルマスターのマイト・ダックと申します。」


「冒険者として、サブ登録をお願いできますか?」


「もちろんでございます。私めにできることであれば、何なりとお申し付け下さい。我がダック家は、永遠の忠誠を誓っております。」


「もう王国はありません。私も奴隷です。

 そのような忠誠、いつまでも持っているものでは。」


リルエルが俺の手を強く握っている。

別に俺は怒りはしないが、この場をとりなす術をなくそうとしたことを許して欲しいのだろう。

既に俺の奴隷達は、隷属の首輪の効果を弱めてある。

奴隷商会に教育されたものは戻せないが、命令の強制力は弱まっている。

単なる闇魔法だしな、俺に手にかかれば簡単なことだ。

そのためか、夜や朝の積極性が増したのは嬉しい誤算だ。


「いえ!国など関係ないのです。私は代々王族に仕えた家系、違えることなどできません!」


「リルエル、彼の生き方を尊重してあげよう。」


第一王子の生き方を歪めた俺が言うのもなんだがな。

マイト氏のお陰で、何の問題も無く冒険者登録が終わった。

ありがとうございました。

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運営様からの削除通告があり、今は次作「対称性を破って現実⇔異世界変革」に夢中です。
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