エスパルト王国と公国の関係
連続更新二日目。
三話目です。
異世界転生135日目の明け方。
俺はエスパルト王国帝都にいる。
フーリゲの寝室にて、
それぞれが持つ情報を交換している。
以前は巫女天狗の仕事だったが、
今は奴隷達が担っている。
どうしても、人間では時間が掛かってしまう。
「あとは、そうだね。
北方連合が不可侵条約の締結を目指しているって、
報告があったけど信頼性は今ひとつかな。」
「勇者という最強の武力を背景にか?
実現しなさそうだな。」
「僕もそう思うよ。
ジンの読み通り、
勇者は魔人側に立っているからね。
……もしかして、勇者も狙っているの?」
「手に入れたいとは思うが、
危険を犯したくはないな。」
「ジンのそれは、酔狂の域に達している気がするよ。
余計なお世話かもしれないけど、
止めておいた方が良いと思う。
人間総てが人質かい?
勇者が許してくれるかどうか。」
勇者の人質には、支持者が定番だがな。
まぁ、勇者のスキルが分からない以上、
無効化される恐れもある。
そしてそうなっては、完全な敵対行為だ。
今のような異世界の事情を加味した結果では無い。
勝てるかどうか、分の悪い賭けだと思う。
イリン達がいるからな。
「そんな事を言うんだったら、
俺の所に俺好みの処女を用意するんだな。
言っておくが、口淫経験有りとか、
使用人や奴隷だからと、
男に肌を晒した女は嫌だぞ?」
「分かっているよ。
僕がジンの求める処女性について、
知らない訳無いじゃないか。
君は僕たちの主なんだからね。」
「おい、ここには王妃もメイドもいるんだぞ?
そんな冗談を言うな。」
イリン達はいないが、
何処から情報が伝わるか分からないだろう?
特に、アヤさんには聞かせられない。
「ジン、あくまで僕の推測だけどね。
推測だよ?でもね、君の女性達は賢い。
故に、気付いていると思うよ?
形式上、
公国王はエスパルト王国に与えられた爵位。
神託があったから、
多くの貴族はそれを疑ってはいないけど、
君の間近に居る人間が、
気付かないとは思えない。」
「いいんだよ。形式は大事だ。
特に国の上下関係にはな。
俺の国はかつての敵国に、
同盟と言う名の属国を強いられていたが、
形式上同盟関係だったからこそ、
相互が発展出来ていた。
弊害は多くても後の歴史家が、
真実を公正に伝えてくれると信じてな。」
「……良いのかい?
君は頑なに否定してきたと思ったけど。」
俺が異世界出身かどうかという事だ。
勇者と並べて考える商業ギルドの例もある。
議題に上がっていないはずがない。
「種明かしの時間が近づいているって事さ。」
「それは……大問題だね。
僕達の命と釣り合うか心配だよ。」
「どうなるかは、神のみぞ知るって事だ。」
「はは、神託が気になってしょうがない。」
神託、「フーリゲ国王が、世界に安定をもたらすであろう」という奴か。
当時は最善策だと思ったが、
迂闊だったのかもしれないな。
フーリゲにはバレバレじゃないか。
まぁ、フーリゲが敵対するとは、
思えないからいいんだが。
いや、これも俺の油断なのかもしれない。
ありがとうございました。
相武紗季似の美人の事を思い出しました。
彼氏のいる時は連絡が来て、いない時は返事がない。
分かります、財布ですねそうですね。
……それでも良かったんだよ!
誰か良い方を紹介して下さい。。




