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巨大数による異世界介入  作者: 社畜を辞めたい
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神の先見性

異世界転生133日目の朝。


俺は塔型迷宮83階層で起きた。


神の二人、アンとドゥの顕現は、

ネプと一頻り戯れるだけの、

僅かな時間限定だった。


おそらく、俺の神力が一定値以上に、

回復したからだろう。

一瞬の間もなく、俺の右半身と左半身に変換された。


ネプが満足そうだったので十分だったのだろう。

寂しそうにはしていたが。




白銀の腰まで伸ばしたストレートが揺れている。

魔人(吸血種)の中でも純血の根源種だと言うが、

始祖の作成者は先代神だろうか。


エスパルト王国に滅ぼされた吸血種の国において、

最後の王の娘という事は、王族と言えるのだろう。


そういえば、俺の血を飲んでから、

真紅の瞳に黒が混じりだしてしまった。

それに、八重歯が少し目立たなくなったな。


胸はそこそこ背も高いが、

声が甘々なのは変わらない。


そんなイリンが調理してくれた朝食を食べながら、

昨夜の事を考える。




神に勇者の一部だと間違われ、良い様に利用された。

それが分かった事だ。


だが、俺が塔型迷宮を攻略した事も、

必然だったのだろうか?

既にステータスがおかしくなって久しい。

一時の思いつきではなく、対勇者戦争の手段として、

登る事を選んだはずだ。


神が看過できない期間が、

僅か132日だとは思えないしな。


俺にチートスキルを与えても、

先代神に直ぐに対抗できるとは限らない。

まぁ、巨大数を選ぶ事を、

神が見通していなかった事から分かる。

それは、俺の選択次第だったはずだ。



そう考えれば、先代神との対決自体は必然で、

時期に拘りは無かったと思えてくる。




嫌な予感しかしない。

つまり、何か理由が出来て塔型迷宮を攻略する事は、

予期されていたって事だ。


どんな理由があるだろうか。

単に迷宮を攻略して回るというのは、

塔型迷宮に行かない事も考えられる。


もっと強い理由が必要だ。

例えば、塔型迷宮の最上階を、

目指さなければならない理由。

そしてその理由は、

先代神を存続させる事が出来ない、

神の理由とも関わる事だ。


分かっている。

遠回りしても結果は変わらない。

世界の存続に関わる事が起きる、それだけだ。

先代神が消えた事で、起きない事を願うしか無い。




「ジン様、じんさまぁー。」


獣人(妖精種)の中でも王家を示すハイエルフは、

俺の上で楽しんでいる。

ハイエルフだから王族なのか、

王族がハイエルフに変化したのかは知らないが。


エスパルト王国に滅ぼされた、

旧エルフ国第三王女というと、

肩書きはイリンと似ている。


隷属の首輪が外れて、

奴隷から解放される日も近いだろう。


腰まで伸ばした濃い金色の髪を振り乱している。

新陳代謝が悪いのか、

中々伸びないのが悩みらしいが。

碧い瞳は蕩けて、

エルフらしい横に長い耳は赤くなっている。


胸はささやかで背も小さめだが、

じゅるじゅるな感じが良い。




特に言葉も無く、ララが乗ってくる。

獣人(猫種)の中でも、

代々王族を輩出していたらしいが、

今は奴隷として俺の子供を産む責務がある。


肩まで伸ばした茶色の髪を、

抑えながら奉仕してくれている。

くりくりした瞳と同じく茶色のふわふわな猫耳、

もふもふな猫尻尾。

抱き心地は最高だ。

いや、抱きながらもふるのが最高だ。


細身だが胸は普通サイズと言っておこう。

背も普通だろう、ただ圧力が強い。

何処とは言わないが。



なんだか、胸周りの基準が、

小ぶりに寄ってきた気がする。

まぁ、処女は低年齢に限られるからか。

寿命も短く、婚姻年齢も低いから仕方ないんだが。


息抜きとして少々楽しむつもりだったんだが、

次はリルエルの番らしい。

何度廻るつもりなんだ。






獣人(兎種)は愛玩人形として人気だと、

オークションにおいて宣伝されたが、

それは間違ってはいなかった。

名前からして、先祖は東大陸の出身だろう。


くりくりの赤い瞳を輝かせて、

肩口まで伸ばした真っ白でふわふわしている髪が、

兎耳と一緒に跳ねている。


第二次成長に入っておらず、

背も小さく胸もないが、

最近性差が目立つようになって来ている気がする。


お菓子をハムハムしながら、

簡単な四則演算に取り組んでいる。

癒やしてあげたい。




アヤさんのやや尖った耳を弄りながら、

ネプの横で休憩中だ。


この耳の為、エスパルト王国で辛い時を過ごしたらしい。

エルフの血が混じっていても、

ステータス上は人類なんだがな。


そういえば西ルーメンとルーメンの、

未開発の場所を治める様になってから、

貴族達の振る舞いに戸惑っているらしい。

まぁ、ただの子爵様じゃないからだが。


冒険者らしく肩に掛かる程度に伸ばした黒い髪は、

寝癖で酷い事になっている。


背は高いが、いかんせん貧乳だ。

まぁ、モデル体型という事で。

面倒見のいい姉御肌だが、

蒼く冷たい瞳は冷徹な印象を抱かせるかもしれない。


感度がとても良く、皆で楽しむ時は一番目が多い。

今は熟睡中だが。






アンとドゥ、二人は半身ずつを提供してくれた。

その為に復元中と表示されているのだろう。


しかし、半身だけで意識はあるんだろうか。

返事が無いから分からないが、

世界が破綻していないという事は、

最低限の仕事は出来ているのだろう。


復元するにしても半身は俺が使っているから、

ネプがドライとなる時まで、

このままなんじゃないだろうか。


つまり聞きたい諸々の事は、

総てが分かるその時まで分からないと。




種族の事も気に掛かる。

俺が神族になって二人の体を持つ事は、

必然だったのかだ。


体に仕込まれていた以上、決定事項だと思える。

だが、そう易々と神になれる物だろうか。

俺は神になったのでは無く、

神にされたと考えるべきかもしれない。


何時かは神にするつもりだったのが、

早まっただけだといいんだが。


あの嫌な思い出も、想定された事態なのだろうか。

ありがとうございました。

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運営様からの削除通告があり、今は次作「対称性を破って現実⇔異世界変革」に夢中です。
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