塔型迷宮攻略(80層)
一話目です。
異世界転生127日目の昼。
俺たちは塔型迷宮78階層にいる。
移動には、箱ぞりを多用するようになった。
上りは岩を丘の向こうへ投擲して、
その岩に繋がれたそりに乗って滑っていく。
下りは単純に滑っていく。
まぁ、放り投げた岩を回収しながらだが。
魔獣が見えたらリルエルとヨエルの、
魔法を用いた遠距離攻撃から始まり、
マイとララが箱ぞりを操って近付いてく。
落とし穴や雪崩などの罠の対処は、
イリンが手伝っている。
不意打ちを防いだり、回復させたり、
リルエル達では不足している部分を、
眷属に替わって担当中だ。
二つ先の一際高い丘に、妖精が砦を築いている。
まぁ、丘が高い分天井までの距離が短い為、
砦の高さは低めだが。
守りを重視する妖精は初めてだな。
「リルエル、迂回する道を選んでくれ。」
「はい!」
襲いかかって来ないなら、
態々戦わなくても良いだろう。
まぁ、79階層へ登る天井付近で、
電磁投射砲でも撃たせれば良い。
「鬱陶しいな。」
妖精から見えない谷を進んでいたが、
アイスアローがこれでもかと降ってくる。
自分から移動してまで攻撃はしないが、
好戦的な魔獣のままだと言う事か。
大半はリルエルの炎魔法の壁に阻まれているが、
俺とネプ、アヤさんは少し離れているからな。
炎の温度が外周付近は低いようだ。
丘を一つ挟んでいるので、
こちらから妖精が見えていない。
まぁ、アインの感覚を借りれば場所は分かる。
砦の基礎にある氷によって形成された丘へ向けて、
ペッタンに用いている高温プラズマを打ち込む。
砦は落下しながら、魔法によって再構築されていく。
まぁ、その速度は遅く墜落して、
打撃を受ける方が先だろうが。
リルエル達が魔法等による防御を解除して、
砦に向かって侵攻を開始する。
ペッタン擬きによって出来た、
砦方向の丘の穴は崩れているが、
抉れているのでそこを通って、走って向かうようだ。
異世界転生127日目の昼過ぎ。
俺たちは塔型迷宮79階層にいる。
峰の頂上は城壁によって繋がっており、
その壁が何重にも渡って、
80階層への道筋を遮っている。
誰だよ造ったの。
城壁の上からは、アイスアロー等が飛んでくる。
魔獣も防御に参加しており、
妖精が指揮を取っているようだ。
「リルエル、下がれ。」
「ジン様、申し訳ありません。」
リルエル達は先程の攻城戦の疲れが抜けておらず、
肩で息をしている。
そんな状態のまま、魔法を放ち壁を崩している。
この高度の戦闘は無理があったかもしれない。
俺たちの周りを囲むように、
円周上にプラズマを生成する。
それを天井まで伸ばして、
半径5メートル高さ約100メートルの円柱状に、
ペッタンを生成する。
それを薄く広げるようにして周囲に放つ。
隕石が海に落ちた時に発生するような、
巨大な津波を再現してみた。
丘毎、城壁毎、総てを蒸発させて、
迷宮の壁まで到達する。
流石にこの温度だと、
迷宮製の壁を吹き飛ばす程ではないらしい。
あまりに多くの物質を気化した為か、
強風が吹き荒れている。
80階層及び78階層への道を、
拡張している。
風圧だけで削ってな。
ありがとうございました。
連休を取ったので、数日間連続更新の予定です。
この半年余りに溜まった諸々を片付けながらですが。
そして夏休みが終わると来年稼働する云々のデスマが。。




