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巨大数による異世界介入  作者: 社畜を辞めたい
148/233

80桁の敵

前日も更新させて頂きました。

一話目です。

異世界転生123日目の未明。


俺は塔型迷宮50層で戦っている。

相手は、普通の冒険者に見えていた勇者に強化された者だ。

老獪な男で、黒く華美な装飾が施された槍を使っている。




四撃目、最早Bランク冒険者の姿ではなくなっている。

槍も本来の姿が丸見えだ。

俺は量子魔法を用いて両手を強化する。

だが、効果は変わらず生命力を0が80個分削ってくる。


今回は手のひらで突きを受け止め、

反対の手で穂の根元にある柄を掴んでいる。

そして、継続して生命力が80個分削られていく。


穂が俺の手から逃れられる空間的な隙間はない。

俺は奴から黒槍を奪い取ろうとする。

直ぐに対応され、スキルによって触れられなくなる可能性もあったが、

一度触れてしまえば、そのような効果はないようだ。


「なっ、なぜ死なん!?」


しかも、槍は先程までのあり得ない動きはせず、

単純に奴との力比べで、もぎ取る事が出来た。


しかし、継続して生命力を削られ続ける。

持ち手を握ろうと握力を弱めると、奴の腕の中に戻ろうとされた。

失う前に、アイテムボックスに放り込む。

よし、生命力が減らなくなったな。



「何から、答えて貰おうか?」


奴は直ぐさま舌を咬んだ。

即座に腕を突っ込もうとするが、触れている感触がない。

視覚的には触れているんだが、本体はスキルに守られている。

自身に火を放っているが……俺には手が出せない。




奴の死後暫くして、スキルが解除された。

脳も隅々まで熱が通っており、殆ど情報を得る事は出来なかった。


唯一の槍も奴と同じく力を失い、不安定な見た目も解消された。

鑑定から黒槍が生体兵器だった事しか分からない。

偽装系のスキルも奴の物だったらしいな。


これなら、監視者と同様に時空ごと対処しても良かったかもしれない。

槍を空間に放置して空間を強く殴ると同時に、

俺をアインの量子魔法で固定させる。

結果、冒険者ギルドがあった空間が槍ごと無に帰す。

アインが新たに時空を生成してから、俺は皆の元に帰る。






異世界転生123日目の朝。


俺たちは塔型迷宮55階層で起きた。

もちろん、小屋の中でだ。

ネプをしっかり抱きしめて、二度寝する。






異世界転生123日目の昼過ぎ。


俺は塔型迷宮55階層で起きた。

小屋の外からは、イリン達が訓練している声が聞こえる。


減っていた生命力は回復している。

桁を削る攻撃など、生命力を右シフトされた気分だ。

しかも、一回に80桁分な。



「アイン、巫女天狗を遠方の軌道ステーションに移動させろ。」


「仰せのままに。」


移動の際には、研究資料や製造記録などの技術資料を総て複製して持ち出させる。

いくら眷属は奴らを感知できたとしても、巫女天狗に対抗する術はない。

……80桁も失ったら死んでしまいそうだ。


ルーメンの統治や研究の進捗に問題が出るだろうが、

捕虜にされて情報を抜き出されたら目も当てられないからな。

ありがとうございました。

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運営様からの削除通告があり、今は次作「対称性を破って現実⇔異世界変革」に夢中です。
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