塔型迷宮攻略準備
02/27にも更新しております。
三話目です。
異世界転生116日目の昼。
俺たちは帝都の北東にある都市の冒険者ギルドに来ている。
大陸の北東に位置する勇者同盟に近い場所だが、ここには塔型の迷宮が近くにある。
現状冒険者ギルドが把握している中で、最も難度が高い迷宮だ。
王都近くの地下洞窟型迷宮の深部は隠したままだからな。
まぁ、そこに籠もっても良かったんだが攻略済だし。
塔型迷宮は直径約10キロメートル、高度一万メートルの塔だ。
一層100メートルで区切られ、それが100階層分ある。
階層毎に多少の違いはあるが、天井が外の明るさと連動しているらしい。
昼は明るく夜は暗いという具合に、塔の外を再現して長期の滞在を可能にしている。
まぁ、塔の壁に窓がないのが難点と言えば難点だが。
他の迷宮との違いは、転移部屋がなく、
各階層を繋ぐ道を延々と移動しなければ他の階層に移動出来ない事だ。
つまり上層階に登ってしまえば、雲隠れに丁度良い。
易々と脱出出来ない為、10階層毎に簡易的な村が作られているようだ。
5階層、15階層と村がある階層の間には野営地があるようだが。
そんな事を美味しそうな美少女から聞き出した。
今度こそ、真っ当に攻略したい。
まぁ、今はこの美少女をさわさわして楽しもう。
「ジン様、10階層の村までは専用の馬車がご利用できますが、
如何でしょうか?」
俺の膝の上でぐったりしながら、非処女がそんな事を言ってくる。
もちろん、冒険者ギルドの過半を握る王国、
その筆頭貴族である俺の相手は個室で行われている訳だが。
「もっと上の村まではないのか?」
「10階層から11階層に上がる道は階段となっており、馬車が通れません。
また、10階層の村までも一日を要します。」
「20階層と21階層の間も階段状なのか?」
「そのように聞いております。
ただ、迷宮外では10階層までの情報が中心です。
10階層ごとにある冒険者ギルドの支部にて、次の10階層の情報を収集下さい。」
到達できた者だけに、次の攻略情報を渡すってやり方はそれだけ危険だってことか。
まぁ、震えながら言っているから、本当は情報を持っているんだろうがな。
「……明日の便はあるか?
あと人数は8人だが、貸切に出来るか?」
「少々お待ち下さい。
……可能ですので、お支払いをお願い致します。」
人数の内訳は、俺、ネプ(睡眠中)、イリン、リルエル、マイ、
アヤさん(絶対安静)、ララ、ヨエルだ。
アイン達眷属は、数に入れなくても側を離れる事はあり得ないからな。
異世界転生116日目の夜。
俺は東ルーメンの屋敷に帰って来た。
明日からの攻略に合わせてヨエルも帰宅させたが、既に睡眠中だ。
地上と周期が違うから仕方ない。
「ジン様、ヨエルは後衛ですか?」
「いや、中衛かな。
前衛はマイとララに任せるが、臨機応変に動ける者がいた方が良い。
アヤさんは不参加だからな。」
「ご主人様、私はお散歩気分でいいのでしょうか?」
「リルエル達はドライが見ているからいいと思うが。」
うん、嫉妬心を煽ってしまったかな。
リルエルとララが飛びついてきた。
イリンは遠慮してくれるようだから、今夜は二人を味わおう。
異世界転生117日目の朝。
俺は東ルーメンの屋敷で起きた。
今日はイリンが乗っていて、ヨエルが口を塞いでいる。
「ご主人様、ご主人様!」
リルエルとララが起きるまで、
二人に加え獣帝国の奴隷も交えて楽しむ。
多民族帝国からの奴隷は、靴を脱ぐ所から教えている最中だ。
ありがとうございました。




