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巨大数による異世界介入  作者: 社畜を辞めたい
136/233

戦支度

02/27にも更新しております。

二話目です。

異世界転生115日目の夜。


俺は東ルーメンの迎賓館の玉座に座っている。

舞踏会とは言っても、俺達とフーリゲは座って見ているだけだ。

曲の合間を縫って挨拶に来る者もいるが、アインが適当にあしらっている。


謁見の間は使用しないので、聖堂に上位貴族、広場に中位貴族が陣取っている。

予想より多く集まったので、下位貴族は迎賓館の外の広場で踊っている。

もちろん、聖堂と広場、外広場の間の門は開いている。

下位貴族が上位者から中位貴族に挨拶に行けるようにな。

その際に四肢を失った貴族達は、

何を西ルーメンに献上するのか問い詰められているだろう。



アヤさんは主賓なので、聖堂の中央よりやや東側に陣取っている。

フュンフが補佐しているので問題はないだろうが、宰相が近くに待機している。

粛正を目撃した貴族達が、公国に刃向かうとは思えないがな。




「ジン、魔人国を見に行きたいという意見が多いんだけど、

 手配は出来るかな?」


絶えることなく貴族がやって来ていたフーリゲが言うには、

魔人国の趨勢を見極める必要性を訴えてくる家臣が多いらしい。


「旅客機でよければ、明日の朝にでも出発できる。」


魔人国が石油から蒸留していたケロシンを主燃料としたことで、

航空機のエンジン性能は飛躍的に上がっている。


「旅客機ってなんだい?」


「空を飛ぶ馬車のことさ。

 鉄で出来た馬車は見ただろう?」


「……ドラゴンみたいな物かな。

 とりあえず、参加者を集めておくよ。」


「アイン、準備を。」


「仰せのままに。」


魔人国の首都は、東ルーメン並の街並みだからな。

明日の夜には、王国内の反対意見は消えているだろう。






異世界転生116日目の朝。


俺は東ルーメンの屋敷で起きた。

明け方まで楽しんでいたので、皆まだ寝ている。


「ご主人様、ご朝食は如何されますか?」


もちろん、イリンは起きている。

彼女のステータスはおかしくなっているからな。


「軽く頼むよ。」


「ご準備させて頂きます。」




俺は執務室に来ている。

早ければ今日中に、勇者同盟と多民族帝国に魔人国の事が伝わるだろう。

即座に開戦とはならないだろうが、準備を始めることにする。



まずは、巫女天狗の処遇だ。

各地でルーメンの制度を指導していたり、様々な任務に就いている。

この内、偽造した白金貨を扱う面々以外は、東ルーメンと山間部に隠してある研究所、

及び宇宙空間に待避させる。


勇者の動向を調査しているドライは任を解き、

ツヴァイをネプに、ドライをリルエル達に就ける。

決戦時に、俺たちは姿を見せない予定だからな。



臣下の公爵達と獣帝国に、徴兵して国境を守るように書状を送る。

書状とは言っても、巫女天狗によって瞬時に渡されるが。


現代兵器を装備した奴隷兵も国境に展開させるが、

こちらは飽くまでも侵攻軍だからな。

出番はあまりないだろうが、境界を防衛する兵も必要だ。



公国は多民族帝国のほぼ総てを相手にすることになる。

勇者同盟は北に位置するので、領地を接していないからな。

まぁ、王国と敵との領土の間には大山脈があるんだが。

魔人達にも集まるように伝えないとな。



勇者同盟と多民族帝国において、

白金貨の流通量を激増させてから二週間が経っている。


物価上昇率は空前絶後だが、その対応は上手くいっていない。

まぁ、通貨量の制御を国とギルド間の取り決めに依存していたからな。

冒険者ギルドを手中に収めている以上、協調して通貨を回収する事も不可能だ。


それにより、俺が望むような美少女奴隷が売りに出されている。

貴族や豪族なども、やっと絶えきれなくなったようだ。

それらを必要以上に高額で買取り、更に白金貨を蔓延させる。


これからは奴隷だけでなく、ありとあらゆる物を買い占めて、

白金貨だらけにしてやろう。

開戦後は、巫女天狗ではなく奴隷に担当させることになるが。

ありがとうございました。

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運営様からの削除通告があり、今は次作「対称性を破って現実⇔異世界変革」に夢中です。
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