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巨大数による異世界介入  作者: 社畜を辞めたい
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悪魔種の相手

一話目です。

異世界転生110日目の昼過ぎ。


俺は大陸最南端の悪魔の国、その首相と話している。

一切の抵抗を見せず、従順なフリをする雌狸とな。




最初に不審を感じたのは、処女の証を見せつける際に、

奥が僅かに明滅していたことだ。

見やすくするためかと思ったが、リズムがあるんだよな。


気にすれば、処女達の入室と同時に部屋の匂いに何か混じっている。

女の匂いと言われればそれまでだが。

また、男共が出て行った際の軋みだと思っていたが、

未だに床や壁から微細な振動を感じる。


よく聴いてみると首相の発する声には、

可聴域外の高音や低音が多く含まれている。

まぁ、種族が違うから彼女達には聞こえる音なのかもしれない。


部屋の気圧や温度、湿度も僅かに変化している気がする。

緊張しているのかと思ったが、

リズミカルな魔力の増減は意図的な物かもしれない。


配膳された飲み物にも薬が入っていたかもな。

効果があるのか怪しい物も含まれているが、

時間稼ぎをしている間に俺を籠絡……いや、洗脳するつもりらしい。




「好みではなかったかの?」


処女達から目を離し、部屋を観察していたら指摘された。

この部屋、平衡感覚や遠近感が狂う作りをしている。


先程から度々気になっていたが、この話し方の統一感のなさ、

これにも何か隠されているのかもしれない。

敬語だったり砕けていたり、時代を感じたり。


「いや、部屋から違和感を感じると思ってな。」


「この部屋には、私を偉大に見せるような工夫がされているのです。」


いい言い訳だ。それなら、感覚を狂わせる理由が説明出来る。

取り敢えず、長い歴史を誇るだけあって狡猾な種族のようだ。


まぁ、気付かれないと思っている時点でどうかと思うが。

過去の渡り人とやらは、昔の人間だったのかもしれない。


「話は変わりますが、主は昼食は食べます?

 そろそろ頃合いの時間になっていると思います。」


「頂こう。名産を楽しみにしている。」


「もちろんですとも。

 この国の名物、とくとご賞味下さい。」


遂に大本命、薬漬けが始まるらしい。






異世界転生110日目の夕方。


俺は大陸最南端の悪魔の国、その首相官邸で食事をしている。

首相と半裸のメイドに囲まれてな。

もちろん、メイド達は処女だったと言っておこう。



「少し、遅くなってしまったかな?」


「このまま夕食も共に致しましょう。

 今夜は部屋を用意させますので。」


そう言いながら、彼女は触ってくる。

まぁ、誘われているんだろうが。


メイドを味わっている間いなくなっていたので、

何か策を講じているんだろう。


「それは構わないが、この果実は変わった味がするな。」


「……申し訳ありません。

 非常に稀な高級品ではあるのですが、味は好みが分かれるのです。」


度数80度は下らない酒(もはや消毒液)を瓶ごと開けたので油断したな。

味覚が鈍くなっているとでも思ったか?

例え酒精を血管に直接打たれても、ほろ酔いするだけだぞ。


「まぁ、稀な物なら味わっておこう。

 アインも味わってみるか?」


「頂きます、我が神よ。」


首相は「我が神よ。」の部分に反応している。

この世界の「神」は接触してくるからな、

本物かどうか見極める必要があるんだろう。

流石に、神に喧嘩を売るつもりはないだろうしな。

ありがとうございました。


さーて、出勤時間までに何話書けるかな。。

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運営様からの削除通告があり、今は次作「対称性を破って現実⇔異世界変革」に夢中です。
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