お金と処女の価値(伯爵領において)
誤字修正
”不当たり”→”不渡り”
まずは、意味不明な口上を述べている指揮官らしき騎士以外を沈めよう。
俺は、足に少し、ほんの少し力を入れ彼らの懐に移動する。
そして、彼らの体を宇宙に向けて射出する。
間違いなく、第二宇宙速度を超えてるな。
空を飛びながら、ばらばらになっていくが。
ともかく、上手く出来たのは成長の証だな。
指揮官らしき騎士は、唖然としているようだ。
人通りが少ないとは言え、町中で襲ってきておいて、その程度の柔軟性もないとは。
とりあえず、彼の体にお話を聞こう。
まずは、足の指の間かな。
どうやら、騎士達を派遣したお貴族様は伯爵らしい。
ここで、俺は顔面蒼白で震えているマイとリルエルに気付いた。
完全に二人のことを忘れてたな。
しかも、二人とも既に嘔吐済のようだ。
やってしまった…。
二人を丁寧に抱えながら、宿屋に向かおう。
「ネプ、いるかー?」
「私はここにいるが、その二人はどうしたのだ?」
「幼児がマイ、ロリがリルエルだ。二人とも俺の奴隷だよ。」
二人をイリンフォースが受取に来る。
「イリンフォース、二人のこと頼むぞ。」
お姉さんとして、頑張れイリンフォース!
丸投げだけど。
「ネプ、三人を頼む。敵対者には容赦するなよ、でも周りへの被害は最小限にしろ。」
「私に任せておけ!」
俺は、伯爵の屋敷に向かっている。
宿に残してはきたが、ネプはロリ巨乳、イリンフォースは少女、マイは幼女、リルエルはロリ。
端から見たら、いい的にしか見えない構成だな。
ネプはなんとかドラゴンで、イリンフォースは吸血鬼、マイは一兵卒、リルエルは宮廷魔法士。
戦力は十分なんだが。
そういえば、奴隷三人のステータスを確認してないな。
奴隷契約自体は、俺を刃物で刺そうとする、という嫌な記憶を思い出させる試験をしているから成立しているらしいが。
うん、一段落したら確認しよう。
ここが伯爵の屋敷らしい。
王都における伯爵の屋敷で、伯爵領に本邸があるんだろうが。
まずは、屋敷の周りを巡って、一番高そうな部屋を探し出す。
うん、あの中央にある広い部屋だな。
分かりやす過ぎる。
敵襲とか、考えないんだろうか。
「よっと」
お爺ちゃんみたいな掛け声が出てしまった。
自重してたのに。
部屋の中、重厚な机で書類仕事でもしていたらしい伯爵の首を後ろから絞める。
「何事ですか!御館様!?」
まぁ、窓破れば音も出るよな。
「全員下がらせろ。伯爵の命はないぞ?」
「ぜ、ぜんんい下がれ!」
首を絞められたら、上手く話せもしないか。
面白いように震える伯爵と二人っきりで仲良くお話をしよう。
「やぁ、伯爵。今晩の使いは随分豪勢だったな。」
「…一体何を言っているんだ?」
俺は伯爵の大腿骨を刺激してみる。
伯爵の滝のような汗の匂いが辛い。そして、耳元で叫ぶな。
俺が原因だけども。
「も、申し訳ない!ちょっとした出来心だったんだ!!」
「へぇ、出来心で騎士を派遣するのか?」
「き、君の技量が素晴らしければ、この伯爵家で使ってやろうと思ったのだ!!」
いやいや、指揮官の騎士の口上は、美しい奴隷は平民にはふさわしくないとかそんな感じだったと思うが。
「ご託はいい。いくら払える?」
「し、白金貨3枚」
確か、こいつは白金貨3枚と金貨数十枚までオークションで値を付けていたはず。
「魔金貨3枚だ」
「無理だ!税収数年分だぞ!」
俺は伯爵の体を丁寧に扱っていく。
先ほど俺に差し向けた指揮官らしき騎士を見つけたらしく、廊下から聞こえる鞘走りの音が止んでいる。
どうやら、報告に来た騎士は吐いているようだ。
こっちまで臭うから止めて欲しい。
「は、は、払います。払います。お願いします。払わせて下さい。」
伯爵は、ようやく受け入れてくれたようだ。
色々伝を辿ることになるらしく、一刻ほど時間がかかるらしいが。
連れてこさせた伯爵の娘、その中でも処女だった数人を味わっていよう。
俺は王都の宿屋に戻ってきていた。
どうやらいつの間にか、ドットヘルテ商会との約束の時間は過ぎてしまったらしい。
ネプによれば、好みの装備についての聞き取りと採寸は無事終わったらしく、明日ドットヘルテ商会に行くことになったらしい。
この報告を、いたずらが発覚した子供のように報告するネプに萌えた。
今日は精神的に疲れた。
マイの寝顔を堪能してから、リルエルを美味しく頂いて寝るとしよう。
うん、締まりが素晴らしい。
異世界転生12日目の朝。
俺はリルエルと繋がったまま王都の宿屋で起きた。
最高の気分だ!!!
早速、美味しく頂いた。
昨夜、散々愛の言葉を紡いだお陰か、リルエルの俺を見る表情は明るい。
マイは…もう忘れたな、昨日のこと。
まずくはない朝食を食べて、ネプとイリンフォースにマイとリルエルの服と日用品を買いに行かせる。
俺はその間、久しぶりの自家発電タイムだ。
皆の着替えからは、いい匂いがした。
「ジンと申しますが、ドットヘルテ様はいらっしゃいますでしょうか?」
俺たちはドットヘルテ奴隷商会に赴いた。
「ジン様でございますね。承っております。
大変申し訳ありませんが、ドットヘルテが緊急の用件で席を外しております。
僅かな時間、応接室にてお寛ぎ頂けますでしょうか?」
「承知致しました。急ぎの用件ではありませんので、のんびりさせて頂きます。」
のんびりとは言ったが、もう昼頃の時間だ。
余程火急の用件なんだろう。
うん、心当たりはあるよ?
マイはお昼寝を始めてしまったし、ネプが寝ているのはいつものことだ。
イリンフォースから魔力を感知する訓練をして貰っているが、魔力なんて微塵も感じられない。
リルエルは、俺のを美味しく食べている。
流石高級奴隷として売られていただけあって、その技は的確だ。
うん、また天国に上る気分だ。何回目だ?
昼を過ぎた頃、息も絶え絶えのドットヘルテ氏がやってきた。
素早くリルエルを背後に立たせ、俺も身だしなみを整える。
「ジン様っ。お待たせして申し訳ありませんっ。」
「いえ、余程の大事。私にも無関係でありますまい。
是非とも理由や顛末を伺いたいのですが?」
「そうですな。ジン様であれば問題ないでしょう。」
ドットヘルテ氏の話をまとめるとこうだ。
昨夜、俺が魔金貨3枚で手打ちにした伯爵家が、不渡りを起こしたらしい。
それもかなりの額に上るとか。
更に、伯爵家から一方的に婚約の破棄が早朝にもたらされたらしく、貴族関係に不和がもたらされたとか。
関係のある公爵家からも援助を断られ、王家の仲裁が入ることになったらしい。
王家の仲裁とは、直轄領化と引き替えの援助だ。
伯爵領は半分ほどに減る見込だそうだ。
半日でこれだけ動くとは、王都の機能は素晴らしいものがある。
まぁ、オークションに合わせて各当主が王都にいたことが大きいだろうが。
「それはそれは、大変な変化が生まれるようですな。して、彼女たちの装備品はどうなっておりますでしょうか?」
まぁ、昨日の伯爵家など、俺にはもう関係ないことだ。
「二階に見繕っておりますので、ご確認をお願いいたします。」
ありがとうございました。




