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第8話 現実はそう上手くはいかない

「う…あっ…」


目が覚めた。そこはどこかの倉庫のような場所で、学園物には定番の不良の溜まり場っぽいところだ。


「ここは…」


「目が覚めたのか」


「…お前は…」


「金城、お前もこっち側になれよ。」


「こっち側?人を傷つける側ってことか。」


「待てよ、これがただのいじめだとお前は思うのか?」


「?どういうことだ?」


「いいか?今年度からの生徒会は以前とは違い部活動には寛容じゃなくなったわけだ。分かるか?」


「はぁ?それがどう関係あるんだよ」


「…潰したいんだよ。生徒会は。お前らを、いや、正確にはお前らの部活を、か。」


「はぁ?どういうことだ?」


「ここだけの話だ。生徒会の連中はこの学校に無数にある部活を今片っ端から潰してる。原因は問題を起こした、でな。」


「つまり…」


「そう、俺らはただのいじめで動いてるんじゃないってことだ。だよな、山口?」


「ああ、翔、お前も妙なところで真面目だよな」


「…山口…?」


「あ、東堂は今大変な事になってます。普通は抵抗するんだけど何故か抵抗しないから四苦八苦してるところです。」


「どこでさっきの情報を…」


「ああ、俺も風紀委員だからな、その辺は色々分かるんだよ」


「へー」


「あ、このこと言いふらすなよ?これは俺が盗み聞き…たまたま聞いた情報だからな。」


「で、東堂さんはどこだ?」


「この倉庫にいるよ。ここは第一室。第二室にいるから」


ガチャ


「あんたら何やってたの?ってか起きたのソイツ」


「え?ああ、そうだな」


「さっさと連れてきなさいよ。あたしは人の絶望する顔が見たいんだし。」


ということで、俺は連行された。第二室に。

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