第3話 部室の設備を集める作戦
「宣伝ポスターは既に貼ったわ!そしてここが我々の部活の部室よ!」
「何もないじゃん。」
「元々は倉庫みたいなもんだったらしいわ。立地条件最高なのにね。」
そりゃそーだ。この部屋はこの学校に伝わる七不思議の1つで幽霊が出るとかの噂があるのに。
「とりあえずクーラーはあるでしょ、まず机と椅子が必要ね。それから…」
何をゴチャゴチャ言ってるんだ。ってかいい加減やめようぜこんなの。
大体某有名ラノベと設定はかぶってるしこの部活のシステムも某有名ジャンプ漫画とかぶってるし。
「じゃあ、ちょっと色々パク…拝借してきまーす!」
ガラガラ ダンッ。
この部屋には…東堂さん…?と俺だけ。すげー気まずい。
なんだよこれ。気まずすぎる。やはるジミーズは侮れないな。
「…何?」
「いやなんでもないっすよ」
「…」
「…」
やばい気まずすぎる。なんか話題を…話題…話題…
「本好きなのか?」
「…まあ…」
「何読んでるんだ?」
「…ライトノベル…通称ラノベ…」
「へ、へぇ~」
よかった~BLとか言わなくて。それだったら俺もドン引きだったけど。
「どうかした?」
「いいえなんでもありません。」
「…ラノベの何を読んでるんだ?」
「…あなたは知らないだろうから…」
「いや、こうみえても案外そういうのには…」
「…オタク…」
「まあ察していただければ。」
「…『私を腐女子にしようとしないで』」
「…ああ、あれか…」
※多分そんな作品ありません。
ガチャ
「拝借してきたわよ!えーっと、椅子が5つ、机も5つ、とりあえずこんぐらいじゃない?」
「それどっからとってきたんだ。」
「え?そんなの気にしなくていいじゃない。」
気にするだろ普通。どっからパクって来たんだよ。
「おい!お前ら!」
「!?…何だ?」
「何だよお前ら!その椅子と机は俺達の部の物だろ?」
「何よ、これはちゃんと捨ててあったところから取ってきたのよ?どこがダメなのよ?」
「やっぱ使うんだよそれ!分かってるか?」
「知らないわ。大体捨てたんだったらいいじゃない」
「五月蠅い!風紀委員呼ぶぞ!?」
「あーあー呼べ呼べ好きにしなさいよ!」
「んだとぉ!?」
うわっ、なんだこいつDQNか。
「大体何だよこの部活はぁ!?お前以外不細工なキモメンと根暗女しかいねーじゃねえか!」
「…もう1回言ってみなさいよ。」
「はぁ!?…だからこの部活は」
「もういいわ。あたし完全にブチギレました。」
「はぁ!?」
「いい?あたしの部活の部員を馬鹿にすることは絶対に許さないわ!例え学校長だろうが、神であろうがね」
良いこと言うじゃん。そうそう、普段からそんな感じで…
「しらねーよ!?って何だお前ら!?」
「いやあ、通報があってね。悪いけど君かい?部室の前で暴れている生徒って言うのは?」
「げっ…風紀委員かよ…チッ…」
「大人しく来て貰おうか。ああ、下手に抵抗しないほうがいいよ、罰則が重くなるだけだから。」
「チッ…桜井…覚えてろよ…」
「あーあー覚えてるわ、勝手にしなさい!」
「すまなかったね。それじゃ、こっちまで来ようか?」
~~
「何だったんだ?」
「楓ちゃんが通報したの?」
「…ええ。」
あれ?…意外と可愛くね。
「ありがとね。なんか色々と。」
こいつも普段からこんな感じだったら天使なのにな…ってかさっきの風紀委員の人は男か?女か?
口調は男っぽいけど見た目は女っぽかったしな。ま、いっか。
「とりあえず部室の設備は揃えたわ。後は誰かの相談が来るのを待つだけね。」
「あ、そうですか。」
「…」
本当に大丈夫なのか。




