第1話
主要登場人物
金城翔(きんじょうつばさ)…主人公。クラスでは地味グループの一員と数えられる。
桜井里枝(さくらいりえ)…ツンデレっぽい性格。クラスのリーダー格で、成績優秀スポーツ万能と、非の打ちどころのないような人間。
東堂楓(とうどうかえで)…ネクラキャラ。人と話すことが苦手。クラスの女子から避けられている。
瑠草敬二(るぐさけいじ)…イケメン。典型的なリア充。
優沢薫(すぐさわかおる)…天然かつ空気の読めない子。
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俺は金城翔。現在高校1年。いやー高校生って言うのはこれから楽しくなるんじゃないのか?
そう考えていた。
とりあえず、俺は初日のクラスでの自己紹介を終えた。案外普通の高校だ。
ここで俺はこれから高校生活にありがちな彼女作ったり青春したりをしたいわけだが。
ところが、そんな俺の夢見た生活も出来なくなるとは誰が想像しただろうか。
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「お前、翔って呼んでいい?」
「別にいいけど」
「ああ、俺は山口って言うんだ。んでこいつが伽川。」
「よろしくね。」
「ああ、よろしく」
「これから仲良くしてこうぜ」
「よろしく。」
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その日の帰り道。突然、謎の美少女…ではなく、同じクラスのリーダー格の女子に話しかけられた。
「…ねえあんた。」
「…なんすか」
「あのさ、あんた名前金城で合ってるよね?」
「…それがどうかしました?」
「なんか地味なだけね、あんた。」
「あっそう。どうせお前みたいな高校3年間リア充まっしぐらの奴にはそう見えるんだろうな」
「はぁ?あんた何なの?」
やばい。つい本音が…
「…何の用ですか?」
「いや、あのクラスで暇そうな奴を探してるんだけど…」
つまり俺は暇そうなのか。この女は失礼にも程があるだろ。
「あんた暇そうじゃん?実は部活動を作りたいのよ。」
「作れば」
「作るには部員3人以上ないとだめなのよ。協力してくれない?どうせ暇でしょ?」
「断る。他を当たれ」
「だって暇でしょ?授業中に変な本読んでるくらいだし。」
「!?なぜそのことを…」
「あれなんだっけ?最近有名なライトノベル…だっけ?」
「くそっ…」
「まあいいわ。これからあんたの弱みを見つけたら勧誘するから。それじゃあね」
「…何だったんだ」
確かあいつは桜井里枝。可愛いのになぁ…