*2 手紙 side haruka
気持ちが変わらない保障なんて無いのに
どうして皆はそんなに笑っているの?
学校について下駄箱。
そして私はいつもため息を付く。
下駄箱には手紙がぎっしり。
全部綺麗な可愛いレターセットでお決まりにハートのシール。
言っておきますが残念ながら私宛じゃありません。
全て私の靴箱の隣の人に向けて書いたのに間違えて
私のところに入れられてしまった手紙だらけ。
「間違えんなってーの・・・」
1つ1つ取り出す
やっぱり全て隣の人宛てだ。
全ての手紙にピンクやらラメ入りのペンで書かれた名前は
諸星 刹
生徒会長で御三家のうちのまた一人
ちなみに隣のクラスで話したことはあまりない。
彼の下駄箱に入れようとすると上から低い声が降ってきた。
「あ?お前も俺に手紙?」
諸星だ・・・
しかも違う・・・
私がゆっくり顔を上げるとそこには
面倒くせえな、みたいな顔をした彼。
「全然違います。貴方宛のが私のとこにまで・・・」
私が迷惑そうに彼に手紙を差し出すと
「あっそう?じゃあ捨てとけよ」
「へ?」
なんだか問題発言をさらっといった彼。
・・・・意味わかんない・・。
「燃えるゴミだからな、燃えないとこに出すなよ」
「なっ・・・!」
なにー?!あいつ!!?なんなの??!
せっかく迷惑にも私の靴箱に入っていたけど
女の子が一生懸命書いたであろう手紙読まないわけ?
普通だったらどんな人からでも
ラブレターなんて貰えたら嬉しいでしょうがよ。
おまけに命令口調ですか・・・。
私が一人唖然としていると「聞いてんのか」みたいな
顔して足早に階段を上っていく彼。
そんな彼はあの御三家。
・・・格好良いはずのあの彼。
・・・・・・あーはいはい
私は彼の下駄箱に持っていた手紙を全て突っ込んだ
いらだって自分の上履きを取り出すとまだ奥から何通か
はらはらと手紙が落ちていった
かっこいい人はなんでいつも性格が悪いんだろう