エリシアの献身と、健太の成長
エリシアは、健太の最も忠実な「信者」であり続けた。彼女の献身は、もはや狂信的なものではなかった。彼女は、健太が神を殺したことで世界が崩壊したことを知っていても、健太がこの世界を救おうと奮闘している姿を見て、彼に真の「愛」と「共感」を抱くようになっていた。
エリシアは、健太が肉体的にも精神的にも限界を迎えていることを知っていた。彼女は、自らのわずかな魔力を全て健太のために使い果たし、彼の体を癒やし、彼の心の支えとなった。彼女は、健太がかつてのように、他者を「利用」する存在ではないことを知っていた。
ある日、凶暴化した魔物の群れが、健太とエリシアが保護していた小さな集落を襲った。健太は、最弱の体で魔物に立ち向かおうとするが、その力はあまりに非力だった。彼は、かつての自分のように、誰かに助けを求めようとした。しかし、誰もいない。彼を守ってくれる狂信的な仲間は、もういないのだ。
絶望に打ちひしがれる健太の傍らで、エリシアは最後の力を振り絞り、身体能力を向上させる聖なる魔法を発動させた。彼女の肉体は、健太を守るために、限界を超えて覚醒した。それは、健太の『魅了』によるものではなく、エリシア自身の純粋な「愛」と「献身」によって引き出された力だった。
エリシアは、魔物の群れの中に飛び込み、健太を守るために戦った。彼女の体は傷つき、その命の灯火が消えそうになった時、健太の目に、微かな光が宿った。彼は、エリシアの「献身」が、かつての「利用」とは異なる、本物の「愛」であることを悟ったのだ。




