第31話 巣の駆除方法
「これがイワネズミの巣ですか」
それから、俺たちは道中に現れる魔物を倒して、イワネズミの巣にやってきた。
おっさん探検家の力を借りたおかげもあって、グランが想定していた時間よりもずっと早くイワネズミの巣に到着することができたらしい。
俺は岩場にできているイワネズミの巣を軽く覗いてみる、
イワネズミというだけあって、岩山の近くに巣を作っており、その巣はイワネズミが一体通れるくらいに小さい。
中を覗き込んで見ても真っ暗で、どこまで続いているのか分からないくらいに深そうだ。
「深そうですけど、思ったよりも巣の中は小さいんですかね」
「いいや、目に入る範囲が小さいだけです。中は複雑に入り組んでいますよ」
グランさんは顔を横に振ってからそう言った。嫌な表情をしている当たり、あまりイワネズミの寸日いい思い出がないように見えた。
「えっと、普段はどうやって駆除しているんですか?」
「この中に入っていって、一体ずつ処理していきますね。時間はかかりますが、他にやる方法がありませんから」
「え? この中に入っていくんですか?」
俺が巣の中を指さすと、グランさんはため息を吐いて続ける。
「ええ。すごく時間はかかりますが、イワネズミ自体は強くはないので苦ではないですよ。本来なら、イワネズミを捕食しようとしている大型の魔物と戦う羽目になるのですが、博さんのおかげでその手間も省けたので、かなり今回は楽ですね」
グランの苦労が滲み出ているような顔を見て、俺は色々と悟ってしまった。どうやら、イワネズミの巣の駆除というのは俺が想像していた以上に地道な作業みたいだ。
……奥が見えないくらい深い魔物の巣に入るのか。それも、複雑なに入り込んでるような巣の中を。
想像しただけでかなりきつそうだ。
俺がそう考えていると、ノエルが顔を引きつらせて俺の服の裾を引っ張ってきた。
「おっさん、おっさんの力で何とかできたりしないのか?」
「俺だって、できればそうしたい。でも、ネズミの駆除に特化したおっさんなんているわけ……いや、いたな」
俺は途中までノエルに言いかけてから、ネズミの駆除に特化したおっさんがいたことを思い出した。
高齢化ということもあるが、そう言ったことに特化している業者の人たちは結構年を取った人が多い。
そして、その分信頼できる技術を身に着けているおっさんたちがいる。
俺は頼りになるおっさんたちのことを頭に思い浮かべながら、スキル『おっさん』を発動させる。
『おっさんスキル発動:おっさん害虫駆除業者』
そして、頭の中にそんな言葉が直接流れてきたと思った次の瞬間には、頭の中にこのイワネズミの適切な駆除の方法が頭に浮かんだ。
「なるほど。そんな方法があるのか」
「おっさん?」
俺はそんな独り言と共に笑みを浮かべてから、グランの方に振り向く。
「グランさん、巣を破壊できれば手段は選びませんか?」
「え、ええ。何か良い案があるのですか?」
それから、俺はおっさん害虫駆除業者が考えたイワネズミの巣の駆除方法をグランに伝えるのだった。




