表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゾンビ島  作者: tomita
18/22

次の日

鳥のさえずりが聞こえる。

午前6時。外で自衛隊が訓練してる声がする。

「・・・・はぁ・・」

「どうした?ため息なんかついて・・・」

「分かってるでしょ?」

話しかけてきた彼は少しうつむき黙った後、

「そうだな・・・なんだか寂しいな・・・・あいつがいないってだけで・・・・」

そうつぶやいた。

「うん。何でだろう・・・他にもたくさん死んだのに中井君がいないだけですごく寂しい。」

「それはそうだろう。あんな別れ方だしそれに、鈴木さん、君が中井君のことを好きだからだ。」

しばらくの沈黙の後

「べ、別にショックなんか受けてないからな!?」

「ふ~ん・・・受けてるんだぁ・・・」

私が少しからかうと彼は顔を真っ赤にして否定した。

「な、受けてねぇって!」

「いいっていいって。」

彼は自分の都合がわるくなるとそそくさと逃げていった。

まったく・・分かりやすいんだから。

「どうやら、精神的に余裕は出来てきたようだな。」

「中丸さん・・・・」

彼と入れ替わりで入ってきたのは昨日私達を助けてくれた?人だ。

「少し、心配で見に来てみたが、君は大丈夫なようだ。ただ、弥生さんがかなり危ないな。」

「どうかしたんですか?」

「それが、彼女、最後の戦いのとき噛まれたようなんだ。」

「!!」

絶句した。まさか、弥生ちゃんが・・・・

「まぁ、大丈夫だろう。少し、特別な人が治療してくれてる。」

「そ、そうですか。で、その特別な人とは?」

「ゾンビのことに関して、かなり詳しい人だ。」

「その人に逢えますか?」

「いや無理だ。」

「何故ですか?」

「いや・・・それは・・・秘密だ。」

「?」

なぜかは分からなかったがとりあえず、そのことを考えるのはやめよう。

とりあえず今は弥生ちゃんの無事を祈るばかりだった。

「おい、聞いたか!?弥生が・・・」

「うん今聞いた。」

「そうか・・・大丈夫かなぁ・・・・。」

「大丈夫だよきっと。何かすごい人が見てくれてるらしいから。」

「そうだな。」

・・・・・・・本当に誰なんだろう。特別な人って。

ゾンビに詳しいってことはゾンビを作った奴らの誰かかな。

でも、だったら分かるはずだし・・・・・。

もしかして・・・・いや、なわけないか。


「もう大丈夫だよ。幸い全身にウイルスが回ってなかったからな。」

「そうか。すまんな。」

「いやいや。友達が苦しんでるのに見捨てるわけにはいかないだろ?」

彼がそういうと中丸は苦笑した。

「お前らしいな。お前は昔から変わっとらん。」

「そうか?」

「あぁ。そうだ。」

彼は苦笑いを浮かべると、何もない空間を見つめてつぶやいた。

「でも、きっと、まだ戦いがおわったわけじゃないんだ。だから、彼らにはもう少しの間がんばってほしい。まぁとりあえずは終わったから彼らを頼んだよ?疲れてるだろうからしっかりやすませてやれよ。」

「分かってるさ。」

彼と中丸は二人そろって笑った。



               次話へ続く!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ