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その時ぼくはなにをした  作者: みなっしー
3/3

日常から

ある学校の下駄箱で

「よーし、帰るべ」と言ったのは斎原さいはら つるぎだった。


大松澤おおまつざわ 未智琉みちるは呆れていた。

「なんで帰るだけでテンションあがってんだよ」と呆れ顔で言い放った。


大松澤 未智琉は剣の中学生からの友達で、家も近いことからかなり親しい。剣の相談にもよく乗ってくれる、話の分かる奴だ。そして頭も良く、学年で毎回トップ5には食い込んでくる。


それにたいして剣は

「だって、超めんどくさい学校から帰れるんだぜ?そりゃ嬉しいに決まってるだろ!」と小学生みたいにはしゃいでいた。


未智琉は相変わらずの呆れ顔で へいへい と受け流した。


ある程度歩いた所で未智琉が

「なあ、剣」と呟いた。


「あぁ?何だよ」と若干ヤクザっぽい返事の仕方になった。


未智琉「お前、知ってるか?神隠し事件って」

未智琉は急に真顔になって話した。


剣「さあな。何でいきなりそんなこと聞くんだ?」と剣は顔を傾げた。


未智琉「俺の父さんがその事件を新聞に書く担当になったんだとさ」と淡々と告げた。


剣「そうなん?でも知らんぜ、そんな事件」

また顔を傾げた。


未智琉「そうか。でさ、その事件の場所がここから電車で色々乗り継いで2時間で着くんだって。だから夏休みに行ってみない?」と興味深々な顔で聞いてきた。


剣はもちろんOKな感じで頷いた。


剣「で、そこって安全なの?」


未智琉「んまあ、写真で見た感じは特になんもなかったから大丈夫じゃない?」とやや誤魔化した感じで言った。


剣は特に考えもせずにOKサインを出した。


剣は決心がついた顔で

「じゃあ、明日学校でさ、あいつらにも話そーぜ」と未智琉に問いかけた。


未智琉も当然のように同意した。




次の日の学校で


「おーす、おはよー」と揃った声で喋ったのは浅間あさま 郡司ぐんじ安藤あんどう 優莉ゆうりだった。


浅間 郡司は、高校1年の時に知りあった奴だ。

かなり頑固で強気な奴だ。テストの点はそんなに悪くないが、頭の回転が鈍いのか、話が噛み合わないときがある。


また安藤 優莉は小学生から同じだったが、どうも同じクラスにはならなかったらしく、あまり面識がなかった。高校から友人になったのとほぼ同然だろう。

そしてこちらもかなり頭が良く、未智琉とはいつもテストで勝負している。

身長はかなり小さく、よく皆んなから「可愛い」と言われているが、本人はそれを嫌っている。見た目の通り、行動や言動も可愛い。


剣は優莉の髪型の変化に気付き「あ、ユウリン(安藤 優莉)髪切ったでしょ?」と訪ねた。


しかし、優莉は髪型のことよりも名前の呼ばれ方に納得がいかず、「ユウリンって呼ぶのやめてよ」と怒ってきた。


優莉はこんなことでも過剰に反応してしまうのだ。


そんなかんなでゴタゴタ話していると未智琉が真顔で「さて、皆んなに言いたいことがあるんだが」と流れを止める様に話し始めた。


「夏休みに、課題のレポートを書くことも含めおばけ屋敷に行こうと思ってるんだけど。どう?」

その提案に対し、郡司がまっさきに「いく!」と叫んだ。まさに彼らしい返事だった。


しかし優莉は「えー、怖いからやだー」と可愛く反対した。


そして、話し合いをすること10分、優莉を行かせるようにゴリ押しで説得した結果、そこに行くことになった。


日時はせっかくだからと事件が起きた日と同じ8月14日になった。


ーつづくー

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