表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化&コミカライズ】お幸せに、婚約者様。私も私で、幸せになりますので。  作者: ごろごろみかん。
三章:寓話の相違

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

105/112

根源の石

「オレとルカは、これに答えがあると思ってる」


「……その、石にですか?」


「そう。さっき言ったよね。これをアルヴェールでは、ラピス・ラビリエと呼んでる、って。つまり、天秤の石。ラピス・ラビリエは賢者を測る……試す石だと言われているんだ」


「賢者を試す……?」


不穏な言葉だ。試して、賢者として認められなかったらどうなるのだろう。そこまで考えてはた、と思い当たる。

ジェームズ・グレイスリーの地下洞窟。あの牢に囚われていたひとたちは、魔力に自信があってきたはずだ。そこには──あの【天秤の石】があった。ラピス・ラビリエが賢者を定める石だというなら、もしかしてあの地下洞窟に囚われていたひたとちは、あの石によって試された後(・・・・・)だったのではないか。


「まさか」


その推測に思い至った私が息を呑むと、テオがまつ毛を伏せて肯定した。


「エレインも気がついた?……そうだよ。彼らみたいになる」


「だけど、あの石は魔力と瘴気を吐き出すだけの石なんですよね!?賢者としての資質を試しているなら、どうしてあんな機能が」


「なぜだと思う?でも、きっと、もうエレインは気づいていると思う」


テオの確信を抱いているような声に、私はまたしても忙しなく思考を働かせる。


(あの石が正しく、賢者の資質を測るものなら……)


なぜ魔力と瘴気を吐き出すの?

あの時。私が地下洞窟で、ブラウグランツに触れた時。強制的に魔力が流れ込んできた。瘴気ではなく、いえ、そもそも、瘴気と魔力が同じ石から出てくる、なん、て……。


「──」


目を見開いた。思い出したのだ。

ファーレと出会った日の夜。野宿をしながら、交わしたテオとの会話を。


『アルヴェールでは仮説を裏付ける検証が長年続けられていた』


この検証って、何のこと?

もしかして──テオの、妹のこと?


どうして、今の今まで忘れていたのだろう。

思い返せば思い返すほど、テオは大事なことを言っていた。点と点が線で繋がるような感覚。

感覚が冴え渡り、考えずともどんどん思考が進んでいく。勝手に、答えを追い求めるかのように。


『この寓話は、各地に伝わっているものの、細かい部分はかなり異なっているようだ。アーロアのように王朝を興した、と終わっているところもあれば、賢者は禁を犯し、罪を償うために自ら土に還ったとするものもある』


賢者を英雄とする伝承もあれば、賢者を悪とする言い伝えもある。一致しているのは、賢者という単語だけ。


『もともと魔力は、聖なる気をまとっていると考えられている。【魔を祓う力】と言われているくらいだ。瘴気は、魔力を汚染し、その力を反転させる』


魔力を汚染し──構成要素が反転したものが、瘴気だとするなら。そのどちらをも吐き出す石は。


『オレの考えでは、古の賢者、とはいわゆる供物の役割があったのではないかと思う』


賢者には膨大な魔力が宿っている。その力が全て、反転したら?

ごくり、と息を呑んだ時。答え合わせをするように、テオが言った。


「オレは、ラピス・ラビリエには魔力を瘴気に。そして、瘴気を魔力に反転させる力があると、そう思っている」


王女の虚弱体質の理由/35話参照。


書籍特典情報出ました。よろしくお願いします。


✰ゲーマーズ:向日葵

└テールの話をするエレインとファーレの話


✰書泉:エレインに似てるひと

└テオの妹の話をするエレインとテオの話

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ