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能力《身体強化》の無能が体を鍛え過ぎた結果、世界一硬い『星』を握り潰しちゃうた

作者:夢見羊
 2015年。六月下旬。
 暑さが増していき、熱中症の患者が多くなり始める時期。それは暑さが見せる蜃気楼か、それとも新手のフェイクニュースか。
 世界同時多発的に、一七九の地下大空洞--通称・ダンジョンが発見された。
 世界は混乱に陥ったが一部の者達は沸き上がる状態。
 同時多発的に起きた現象が一つであったなら、あそこまで混乱はなかったのかもしれないが、人には超常的な力が宿っていた。
 超能力とスキル。後に実力社会を強く押すことになる力。
 そしてそれだけでなく、ダンジョンがあるなら、あれらもいる。
 ダンジョンから漏れ、やがって溢れ出しすそれらを数多の名で呼ぶ。
 魔物、モンスター、怪物、妖怪。
 混乱と不安の世も、三十年の年月が経ってしまった世界では。
 社会と共生し、人は少しのバイオレンスと狂気をもって生活している。
 大人だけでなく、子供にすら伝染したそれは。
 青少年時代に強く融和はした。
 学校教育にダンジョンの探索と超能力の訓練、そして生徒や先生との殺し一歩手前の試合などが行われ。
 その色を強く出す七薔薇学園に、一人の男が夢と希望を抱いて入学した。
 入学早々に、超能力の差に絶望し、そしてスキルすら否定された。
 最底辺な組として位置付けられる八組。
 その中でも最弱、無能としていじめられ、虐げられ。自殺を考えた時に、事なかれに生きるでもなく、復讐に殉じるでもなく、トップを目指すでもなく。
 才能も努力もないなら、体を鍛えればいいじゃないかと。
 そして始まった過酷な筋トレ。
 早朝に校舎の回りを百周、朝ご飯は限界を越えて食べて、授業中も虐められている時すら筋トレ。
 家に帰れば勉強そっちのけで腕立て伏せ、腹筋、スクワット、握力など鍛えまくり。
 虐める者達は、この男の頭の可笑しさに気づき恐怖し、絶望に落として心を折ろうと、夏休み前に開かれる生徒主催の大会にエントリーしていて。
 一年最強ともいわれる蒼髪の闘士と戦うことに。  
 今の自分がどれぐらいの強さなのかを知るために、久しぶりに最弱無能と言われた能力とスキルを使う。
 空は晴れ晴れとして太陽がよく出ていた。
 勝利の女神は目の前にいる気がする、だがすべての結果は辿り着く前に九十度にへし折られ、阿鼻叫喚が闘技場内を響かせた。
 目の前の星の腕を握り潰した男は、どうやら鍛え過ぎてしまったらしい。
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